転倒続出のフィギュア四大陸 元女王が標高1800m高地開催に異議「質の低さは明らか」
ポリーナ・エドモンズさんが提言「高地での大会は止めるべき」
フィギュアスケートの四大陸選手権は12日(日本時間13日)、米コロラド州コロラドスプリングズで最終日が行われた。標高1800メートルでの開催。アイスダンスなどで転倒者が続出したが、米元女王は高地での大会に「アスリートにとって危険」と疑問を呈している。
大会中、アイスダンス・リズムダンスではホリー・ハリス(オーストラリア)やマイケル・パーソンズ(米国)ら転倒者が続出。“かなだい”こと村元哉中、高橋大輔組でも演技終盤のステップで村元が転倒した。フリーダンスでは高橋がバランスを崩し、演技後には肩で息をする様子も。ペアで優勝した三浦璃来、木原龍一組も、フリーの演技後に両者とも膝から氷に崩れ落ち懸命に呼吸を整えていた。
ツイッター上では、カナダのスポーツジャーナリスト、ベバリー・スミス氏が「一つの大会でアイスダンサーがこれほど多く転倒するのは今まで見たことがない」と注目。米名物記者ジャッキー・ウォン氏も「全体的に、珍しいほどとっ散らかったリズムダンスだった」とツイートしていたが、2015年の同大会女子シングル女王ポリーナ・エドモンズさんも反応した。
エドモンズさんは、自身のポッドキャスト番組「ブリーブ・イン・フィギュア・スケーティング」で高地で開催された今大会を振り返り。「標高の高さによる全体的な質の低さは明らかだった」と指摘し、「私自身、経験した中で最も標高の高かった標高約9000フィート(約2700メートル)のメキシコシティとコロラドスプリングスでの大会に出場したことがことがある。正直に言って、大会を開催するには不条理よ」と語った。
2014年ソチ五輪に米国代表としても出場した実績を持つエドモンズさんは、「プログラムを完走して、ジャンプを着氷できるかもしれないけど、低地で披露できる質を見せられない。このような高地での大会は止めるべき」と提言。「それに、アスリートにとって危険でもある。フリーの演技後に膝をついて倒れ込む選手たちを見るのは、視聴者にとって心地よくない」と悪影響を心配していた。
(THE ANSWER編集部)