阪急電鉄神戸線の春日野道駅にホームドアが設置されました。ホームの狭さを心配する声もありましたが、実際に見てみると予想以上に余裕がありそうです。

極狭ホームでも大丈夫!春日野道駅にホームドアがついた!

 阪急神戸線の春日野道駅(神戸市中央区)は、ホーム幅が最小2.5mしかない狭い駅として知られています。阪急では全駅にホームドアを設置する方針を掲げていますが、この駅も例外ではありません。そしてついに、可動式ホームドアを設置する工事の様子が、報道陣に公開されました。


ホームドア工事の資材を乗せ、西宮北口駅を出発する回送列車(2023年1月27日深夜、鶴原早恵子撮影)。

 2023年1月27日の真夜中。最終電車が出た深夜、西宮北口駅から可動式ホームドアとその部品を乗せた回送列車が西宮北口駅を出発し、春日野道駅へ向かいます。

 春日野道駅に列車が到着したのは24時30分過ぎ。小雪舞う中、ホームに待機していた作業員が次々にホームドアを下ろし、所定の場所に据え付け「定規」を使って建築限界を確認していきます。初日となる27日は、総勢約90名の作業員が約3時間かけて、上り(大阪梅田駅方面)ホームに3扉車8両分のホームドアを設置しました。

 設置された様子を見た感想は「あれ、思っていた以上に余裕がある?」。もちろん片側のホームにしか設置されていないこともあるかもしれませんが、ホーム中央にあったベンチや柵などが撤去されたこともあり、通行に十分な余裕は確保されているように感じました。

 なお、28日の夜には下り(神戸三宮駅方面)にホームドアを設置。今後は動作確認等を行い、3月中旬めどに供用開始予定とのことです。

進む春日野道駅のバリアフリー化。では、中津駅は…?

 あわせて27日深夜には、ホームドア設置と同時進行で行われているバリアフリー化工事の様子も報道陣に公開されました。

 バリアフリー化工事の方法は、ホームを延伸してスペースを作り、西端にエレベーターや改札口を作るというもの。こちらはすでに工事大詰めとなっており、新設される「西口」では、きっぷ売り場やエレベーターが姿を現していました。

 これまで東側に階段があるのみだった春日野道駅ですが、新改札口やホームドアの使用が始まれば、車いすやベビーカーでも使いやすい駅になるでしょう。


春日野道と同様に狭隘ホームで知られる中津駅(乗りものニュース編集部撮影)。

 さて、そうなると気になるのが、同じく狭隘なホームを持つ中津駅です。

 阪急電鉄では2040年ごろまでに全駅にホームドア設置を目指していて、いずれは中津駅にもホームドアが設置する予定です。しかし、まだ設置時期や方法等は未定で、「今回の春日野道駅での設置方法や経験も踏まえ、詳細についてはこれから具体的な計画を立てていきます」とのことでした。