甲板の巨大タンクと“帆”は何!? アンモニア燃料の巨大バラ積み船建造へ 21万重量トン級
新エネルギー船はここまでデカく……。
デカい! アンモニア燃料「ケープサイズ」ばら積み船
商船三井と三井物産は2023年1月27日(金)、開発を進めている「アンモニア燃料大型ばら積み船」について、日本海事協会から設計に関する基本承認(AiP)を取得したと発表しました。
アンモニア燃料21万重量トンばら積み船のイメージ(画像:商船三井)。
将来の燃料として注目されるアンモニアを燃料として用いる船としては大型で、「21万重量トンケープサイズ」(スエズ運河を通航できずケープタウン回りになる大きさ)という汎用性の高い船型でAiPを取得したといいます。なお、設計は両社より三菱造船に委託されています。
主機関は燃焼時にCO2を排出しないアンモニアを燃料として使え、航海中のCO2排出量ゼロを実現するといいます。また、様々な航路を想定し航続距離を最大限確保できるようアンモニア燃料タンクを甲板上に2つ設置する設計としており、貨物スペースを最大限有効活用できる仕様だそうです。さらにイメージ図には、風力を船の推進力として活用する巨大な「硬翼帆」が2本、船首部分に描かれています。
商船三井らは、「脱炭素化の流れの中で、次世代のクリーンエネルギーとして世界的なアンモニアへの関心が高まっており、海事産業においてもアンモニアを燃料として戦略的に活用しようという動きが加速しています」といいます。このようなネットゼロ・エミッション外航船の拡大を推進するということです。