【観てもいないのに毎月数万円の出費!?】Netflix、Amazon プライム・ビデオ、Disney+…年末年始にやっておきたい「サブスク断捨離」のススメ

近年一般的となった動画や音楽などのサブスクリプションサービス。定額で膨大なコンテンツを楽しめて非常に便利だが、せっかく加入しているのに、あまり有意義に使えていないことも…。無駄なコストを支払い続けることがないよう、年末年始の大掃除と合わせて、ぜひ「サブスク断捨離」にもトライしようではないか。

塵も積もれば「30万円超え」

2022年も年末となり、大掃除のスケジュールを立てている、またはすでに終えた人も多いでしょう。2023年を気持よく迎えるためにも、1年で溜め込んだ余計なモノは綺麗に片付けておきたいものです。

目に見えるゴミや汚れはもちろんですが、デジタルでモノを所有することが当たり前となった昨今、忘れがちなものがいくつかあります。そのひとつが、毎月定額で支払っているサブスクリプションサービス(以下、サブスク)や月額有料サービスの契約です。

Netflixなどの台頭により、より身近な存在となったサブスクリプションサービス。音楽や映像配信など、サービスの種類もさまざまだ

かくいう筆者も、映像配信系や音楽配信系をはじめ、数々のサブスクと契約しています。それらのおかげで、日々コンテンツに困ることなく、暇を見つけてはエンジョイしているのですが…ふと振り返ってみると、中には全然利用していないサービスもいくつかあることに気付きました。

これはきっと無駄だらけに違いないぞ!ということで、久しぶりに「サブスク断捨離」を決行。まずは、そもそも現在自分がどんな有料サービスと契約しているか、ざっと確認してみました。以下、筆者が契約している主なサービス一覧です。

●映像配信系サービス

Netflix(980円/月)

Amazonプライム・ビデオ(500円/月)

Disney+(990円/月)

FOD(976円/月)

Paravi(1,017円/月)

Abemaプレミアム(960円/月)

DAZN(3,000円/月)

SPOTV NOW(1,300円/月)

WOWOW(2,530円/月)

●音楽配信系サービス

Apple Music(1,200円/月)(※Apple Arcade、Apple TV+、50GBプランのiCloudを含む「Apple One」内)

Spotify(980円/月)

●その他の有料サービス

Dマガジン(440円/月)

Googleフォト(240円/月)

Adobe Creative Cloud フォトプラン(1,300円/月)

Adobe Illustrator(3,828円/月)

Adobe Acrobat Pro(1,731円/月)

Adobe Indesign(2,728円/月)

Microsoft 365 Personal(1,082円/月)

Zoom One プロ(1,675円/月)

Zoom Whiteboard(259円/月)

Dropbox(Professional:2000円/月)

freee会計(1,980円/月)

周りの人がどれくらい加入しているかわかりませんが、これはかなり多いほうなんじゃないですかね…!?

月額ベースで計算してみると、映像配信系サービスだけで余裕の1万円超え。全体では合計3万円以上のコストを毎月支払っておりました。

これ以外にも、たとえば愛読している月刊「footbollista(フットボリスタ)」のデジタル版など、細々とした月額制サービスにもいくつか契約しています。

上記だけでも、年間30万円を超えるコスト…。30万円あったら、ちょっとした海外旅行だって計画できちゃいます。

気軽に加入できるからこそ、定期的にしっかり見直さないと、こんな事態になってしまうんですね…。

サブスクって、怖い!

専用アプリで加入状況を管理する

そもそも、なぜこんなにもサブスクの管理が煩雑になってしまっているのか。その要因のひとつとして考えられるのが、「支払い方法が複数あること」です(もちろん、大前提として筆者がズボラだということもありますが…)。

たとえば筆者はiPhoneユーザー(キャリア:au)なのですが、Appleのアプリストア「App Store」経由で支払っていたり、「auかんたん決済」で携帯料金と合算して支払っていたり、サービスのサイトから直接クレジットカードやPayPalで決済していたり…。

複数の支払い方法を利用していると、その分いろいろな明細を確認しなければならず、それがどうしても面倒でそのままにしてしまうことがよくあります。

iPhoneの「設定」アプリの[Apple ID]にある[サブスクリプション]の項目では、App Store経由で支払っているサブスクリプションプランを確認できる。そのほかにも、サービスによっては携帯料金と合算で支払っているものもあり、現状を把握するだけでも大変…

とはいえ、支払い方法はサービス提供側に委ねられる部分もあるため、やはり日頃から自分で管理することが大切です。紙のノートやスマホの「メモ」アプリに書き残しておくのもいいですが、筆者はこれを機に「さぶすく」という専用アプリを使って管理を始めました。

このアプリでは、「サービス名」「カテゴリ」「支払い周期」「月額料金」などの項目を入力することで、自分が今どれくらいサブスクにお金を掛けているのか、次の支払いがいつなのか、といったことが一覧で管理できるようになります。

毎月の合計金額も瞬時に把握できるので、なかなか便利。ただ、無料版で登録できるサブスク数は10件までで、それ以上管理したい場合は有料版の「さぶすく プレミアム」の登録が必須です(180円/月または1200円/年)。

サブスクを管理するために、新たなサブスクに加入する……なんとも本末転倒な話ですが、買い切りプラン(1,900円/生涯)も用意されているので、筆者はそちらを選択しました。これ以上、“サブスク貧乏”になりたくないので。

サブスク断捨離を行うには、まずは自分が何にどれくらい支払っているのか、現状を把握することが大切です。ぜひ定期的に見直すようにしてください。

サブスクの契約状況を管理できる「さぶすく」アプリ。サービス名や料金を登録すると、一覧やグラフでコストや支払日を確認できる

半年に一度はしっかり見直そう

自分が契約しているサブスクを洗い出せたら、あとは取捨選択を行っていくだけです。

金額やサービス内容など、解約する基準はさまざまですが、ポイントとなるのは、やはり自分が「どれくらいの頻度で使っているか」になるでしょう。

特に筆者の場合は、仕事で使用するツールはまだしも、契約している映像配信系サービスがあまりにも多すぎます。そこで、まずは契約している映像配信系サービスの利用頻度を、自分なりに整理してみました。

●Netflix(980円/月)

一番利用頻度が高い。週2~3回はログインしている。

●Amazonプライム・ビデオ(500円/月)

月に2~3回はログインしている。

●Disney+(990円/月)

2~3ヶ月に1回ログインするかどうか。

●FOD(976円/月)

1年で1回ログインするかどうか。

●Paravi(1,017円/月)

直近1年以上ログインしていない。

●Abemaプレミアム(960円/月)

サッカーW杯を視聴するために加入。終了後、ログインしていない。

●DAZN(3,000円/月)

週に1回ログインするかどうか。

●SPOTV NOW(1,300円/月)

週1~2回は必ずログインしている。

●WOWOW(2,530円/月)

直近半年ログインしていない。

改めて一覧にしてみると、なんとまぁもったいないことを…。筆者が日常的に使っているのはNetflixとSPOTV NOWのみで、それ以外のサービスは、使用頻度を考えると正直まったくコストに見合っていません。

Abemaプレミアム以外は加入してから1年以上経過しているので、2022年だけでも12万円程度はほぼ「垂れ流してしまった」と言えます。

サブスクを取捨選択する際は、自分なりにルール付けをするとよいでしょう。たとえば筆者の場合は、「毎週必ず使うサービスだけ」というラインを作りました。

サービスごとの特性(『古畑任三郎』シリーズはFODでしか視聴できない、など)はもちろんありますが、それを考えていたら、いつまで経っても断捨離できません。

特にDAZNなどのスポーツ系の映像配信サービスは、シーズンが終わったあとも、契約を継続してしまいがち。そこはサブスクのメリットである「加入・退会しやすい」という面を活用して、今後は「視聴したくなったら加入する」を徹底するようにしました。少々面倒ですが、そのほうが退会し忘れがないので安心です。

iPhoneユーザの場合、App Store経由で支払っていれば、「設定」アプリで契約をキャンセルすることが可能。再加入もここから行える

皆さんにも、せっかく加入しているのにあまり利用できていないサービスがあるかと思います。また、無料の試用期間が終わったのに、解約を忘れてそのまま料金を支払い続けているサービスなどもあるかもしれません。

塵も積もれば山となり、たとえ毎月900円の支払いでも、5年間支払い続ければ5万4000円にもなります。これを安いととるか高いととるかは人それぞれですが、どうせなら垂れ流すのではなく、もっと有意義に使いたいものです。

2023年をスッキリ迎えるためにも、年末のタイミングで、ぜひ「サブスク断捨離」にチャレンジしてみてください。

文/毛内達大