大切な愛車は、できる限りピカピカにキープしておきたいものです。しかし、汚れるたびガソリンスタンドなどで手洗い洗車を依頼していては、コストが膨らんでしまいます。

洗車の費用を抑えるうえでは、やはり自身で洗う方法が一番でしょう。スポンジや洗剤、バケツやタオルなどを揃えれば、自宅やコイン洗車場でじっくりと車を洗うことができます。

とはいえ、洗車に慣れていないと、思わぬ失敗をしてしまうケースもあるようです。今回は自分で車を洗っているなかで、ハプニングに見舞われた方々に話を聞きました。

夜のうちに洗車をしておこうと気合いを入れたのに…

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洗車をする際にまず気をつけたいのが「天候」です。とくに炎天下では、水や洗剤がすぐに乾いてしまい、しつこい跡になって残るリスクがあります。

さらに、気温が低くなる冬の夜なども注意が必要です。

「次の日早くから旅行に出発する予定だったので、夜のうちに洗車をしておこうと思ったんです。11月の終わり頃で寒かったですが、かなり汚れていて、そのまま遠出するのは嫌だったので。

車を洗い終え、ルーフをタオルで拭き上げていると、ジャリっと嫌な音がしました。照明がうまく当たっていない箇所だったのですが、よく見ると、水滴が凍結しはじめていたんです。

お湯をかけながら拭き取ろうとしてみましたが、すぐに凍ってしまうので、窓とボディ側面だけ拭いて諦めました。

翌日になってルーフを見てみると、やはり微妙に傷がついていました。旅行後にコンパウンドで落ちる程度の傷でしたが、旅行中はずっと微妙なテンションでしたね」(30代男性)

寒空の下で水を使った作業をすること自体、なかなか憚られるものですが、やはり気温の低さは車のボディにとってもリスクになるようです。

たとえ外気温が0度以下になっていなくとも、ルーフなどの冷えやすい箇所は凍結のリスクがあるため、冬場の洗車はなるべく日中の暖かい時間に行うことが望ましいでしょう。

「残り1分です」洗車のプロでも厳しい制限時間

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コイン洗車場に設置される機械は、コースによって放水時間や一時停止の時間が設定されています。利用者は機械が停止している間に手洗いを終える必要がありますが、車のボディサイズが大きかったり、洗車に慣れていなかったりすると、時間をオーバーしてしまうケースもあるようです。

「はじめて洗車場を使ったとき、機械で設定された手洗い時間のうちに洗い終えることができず、お金を2回払うハメになりました。

泡を使う洗車だったのですが、まだ半分くらいしか終わっていない状態で『残り1分です』と機械に告げられて。大急ぎで洗いましたが、結局リアとルーフを洗えずに終わってしまいました。

仕方なく一度全部流してから、またコインを入れて残りの部分を洗いました。しかも、それ以上小銭を用意していなかったので、わざわざ自販機でジュースを買って。700円くらいムダにしてしまいました」(30代男性)

洗車場によって、手洗いのために設けられる制限時間は異なります。短いところでは、3分~4分ほどしか洗車時間が用意されていない洗車場も珍しくありません。

小さな車なら「急げば間に合う」程度かもしれませんが、ルーフの高いミニバンやSUVなどではプロでも厳しい時間設定だといえそうです。

側面はキレイに仕上がったのに!ワックスがけで思わぬ失敗も

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洗車好きといえば「ワックスがけ」のイメージがありますが、最近では「簡易コーティング」と呼ばれるスプレータイプのワックスが普及し、「休日に固形ワックスを施工するオーナー」の姿はあまり見かけなくなりました。

簡易コーティングは施工が容易であり、塗りムラのリスクも少ない傾向にあるものの、ボディに汚れが残ったまま施工してしまえば、やはり本来の性能を発揮できないこともあります。つまり「下地処理が仕上がりを左右する」という点は、固形ワックスも簡易コーティングも変わりないのです。

「新車の購入から3年以上が経ち、コーティングの効果も感じられなくなってきたので、別の方法を探していました。そこで、評判のいい簡易コーティング剤を使ってみたんです。

車を洗ったあと、最初はボディ側面の目立たないところで試し、いい感じにツルツルとツヤが出たので、そのまま全面的に塗布していきました。

ですがボンネットのところでイマイチ滑りが悪くなり、サッと拭き取れない感じになってしまって。何度拭いてもギラついた油分みたいなものが伸びるばかりで、キレイに仕上がらないんですよね。

仕方なくもう一度洗い直して施工したら、少しマシになりましたが、ボディ側面に比べるとムラが残ってしまうんです。多分、コーティングが落ちてしまってボンネットにしつこい汚れが固着してしまっているんだと思います」(40代男性)

ボンネットやルーフはとりわけ紫外線の影響を受けやすく、一見汚れていなくても、水アカやウォータースポットと呼ばれるしつこい汚れが生じてしまっているケースがあります。

簡易コーティング剤のなかには汚れを落とす成分が含まれているものもあるので、しつこい汚れがある場合、そうしたタイプの製品を選んでみるとよいかもしれません。あるいは、汚れの程度によっては、水アカや小傷を落とすためのクリーナーで下地処理をしてから、簡易コーティング剤を塗布するという手順が必要になることもあるでしょう。

なお、コイン洗車場によっては時間のかかるワックスやコーティングの施工を禁止しているところもあります。洗車場を利用する際には、ルールやマナーを守りながら、周囲への配慮を欠かさないようにしましょう。