「堂々と“武道館に立ちたい!”と言えるようになリたい」メンバー全員が“落ちこぼれ”のアイドル・#よーよーよー

いまやグループアイドルの数は日本全国で2000組以上、毎日なにがしかのアイドルライブが行われ、第2のアイドル戦国時代はもう始まっていると言っても過言ではない。@JAM EXPO 2022出演の、まだメインステージであるストロベリーステージには立てていないアイドルの中から、最注目のアイドルグループ#よーよーよーを取材した!

#よーよーよーのメンバー6人に突撃!

#よーよーよーが所属しているのは、モデル、タレント、女優を輩出しているゼロイチファミリア。近年ではアイドルグループも輩出しており、#ババババンビ、#2i2といったグループに続く、3組目のグループが#よーよーよーだ。

どうやら、“落ちこぼれ”を集めたグループ…としてデビューしたらしいが、本当なのだろうか? メンバーに聞いてみると…。

全員 本当です!!!

いっせいに、お答えが返ってきた。

まずは彼女たちに、自己紹介&アイドルになって変わったことを聞いてみた。

琴るり(こと るり) 他の子見とったらコトコト煮込んじゃうけん! 福岡県からママと上京してきました、14歳最年少オレンジ色担当・琴るりです。アイドルになってから、遅刻しないようにめっちゃ早めに家を出るようにしています。30分前くらいには現場に着くようになりました。そのおかげで、学校にも遅刻しないようになりました(笑)。

由良ゆら(ゆら ゆら) 千葉の漁師町から生まれました、#よーよーよーのゆらゆらポニーテールと、ピンク色担当の由良ゆらこと、由良ゆらです! みんなのことゆらゆらさせちゃうぞ~! アイドルになって、千葉から東京に出てきたんですけど、千葉の新鮮なお魚の味が恋しくて、おじいちゃんおばあちゃんから新鮮なお魚を送ってもらって、さば捌いて食べています。

石原さき 将来の夢は文学少女。#よーよーよーいちの元気っこ、赤色担当最年少15歳石原さきです。学校がけっこう好きだったので、アイドルになってから忙しくて、学校に行くのがたいへんです。今日もこのあと、レッスンまでちょっと時間あるんで、1時間だけでも学校行こうかなって…あ、あとはメンバーが課題とか教えてくれるので嬉しいです。わたし長女なんで、お兄ちゃんお姉ちゃんが欲しかったんです!

姫野ひなの どさんこ・丸顔・雪だるま、身長148cm、目印は黒髪ショートカットだよ。青色担当・姫野ひなのです! は毎日、1時間半以上は湯船に浸かるようにしています。身体を癒して、ぐっすり寝られるように。健康を心がけています。

貝賀琴莉 納豆大好き茨城県出身、#よーよーよー唯一の癒し担当、メンバーカラーは紫色、貝賀琴莉です。アイドルになって変わったというか、それまでもちゃんと食べていたんですけど、朝ごはんはいくら忙しくても食べるように心がけています。

月なぎさ 可愛くなるのが仕事! 山形県産、#よーよーよーの緑色とツインテール担当の月なぎさです。なぎちゃって呼んでけろ~! 自分はアイドルになる前は、バイトをしてるのもあって、完全に昼夜逆転していたんですよ。とにかく生活が終わっていたんですけど(笑)、アイドルになってから早起きをしなければいけない日があるので、夜更かしがちょっと減りました。

「落ちこぼれとはいわせない!」

――なぜアイドルを目指したのですか? そして「落ちこぼれ」というコンセプトのグループのメンバーに選ばれたとき、どう思いましたか?

由良 わたしは、事務所に入って早い段階からダンスレッスンに参加させていただいていて、#ババババンビさんのデビューもみていたので「由良も憧れていたアイドルになれるんだ!」と思ったんですが、2年たってもずっと新グループメンバーには選ばれなくて…完全に落ちこぼれでした。ダンスも本当に苦手で、始めた頃のダンス動画を見返してもあれは無理だなって…(笑)。そしたら、事務所の偉い方から「今度、落ちこぼれがコンセプトで始めるから」って#よーよーよーに入れたんです。だから、嬉しかったです!

貝賀 わたしはもともと話すのが苦手で、それを克服しようとアイドルになりました。ものすごく人見知りで…。

姫野 わたしは子どものころからアイドルになりたいと思っていたんですけど、人前に出るの向いていないし、北海道のいなかっぺには無理だ…と思って…でもご縁があって事務所に入ることができて…わたしも、ひとりだとできないことばかりですし、#よーよーよーでよかったなと思います。

わたしはもともとアイドルが大好きで。でも自分がなるとは考えたことがなかったんですよ。お母さんが書類をオーディションに送るようになって、書類審査受かったりしていくうちに、アイドルやりたいと思い始めたときに縁があっていまの事務所に入りました。自分は習い事でダンスをやっていて自信はあったんですが…でもアイドルダンスはやったことがなくて…レッスンでは、めっちゃ苦戦していました。

石原 わたしは事務所に入って「アイドルに向いているよ」と言われたんですが、「わたし全然アイドル顔じゃないし、そういうタイプじゃないし向いていないから無理」と思っていたんです。でもいろいろな先輩たちのライブを見て、「カッコいい…」と思い、わたしもなりたいと思うようになりました。だから落ちこぼれと言われようが、いまはアイドルになれて嬉しいです。

わたしはダンスが下手すぎて、お披露目ライブまでに何度もクビになりそうになったことがあるんです…でもがんばって、いまステージに立っています。落ちこぼれと言われたときは、悲しかったんですけど、今になると逆に#よーよーよーじゃなかったら、わたしはやれていなかったと思います。みんなちょっとダメなところがあるけど、全員で助け合って、応援して下さるみなさんにも助けてもらって…だから、わたしはアイドルをやっていられているんです。

――デビューから7か月、現在の目標はなんでしょうか?

由良 いつまでも、落ちこぼれのままではいられない! というのは、みんなでよく言っているよね。

「落ちこぼれで終わらないぞ」という気持ちを持って、どのライブも全力で挑んでいます。自分たちが全力のパフォーマンスをして、盛り上がって。お客さんにもそれが伝わって、いっしょに盛り上がってもらいたいんです。

姫野 最初は自分のことで精いっぱいで、お客さんを見ている余裕がなかったんですけど、最近はちゃんとお客さんを見られるようになりました。いまのライブの目標は「観に来てくれたお客さん全員と目を合わせる」です!

確かに@JAMEXPO 2022のステージを観た時、お客さんへ熱い視線を向けているのは伝わってきた

由良 最初は先輩の#ババババンビさんと#2i2さんのファンのみなさんがたくさん観に来てくれていて、優しく接してくれていました。でも最近は、新規の方の顔も増えたんじゃないかと思っています。

姫野 いっしょにダンスを踊ってくれるお客さんも、どんどん増えている気がしています。

石原 確かにそうだよね! これからももっと、新規のお客さんを増やしていきたいです。

あとは定期公演をまだ1回しかやっていないので、定期公演をちゃんとやっていくというのが直近の目標です。

石原 定期公演でどんどん成長していきたいし、お客さんも増やしていきたい。

由良 そして…まだあまり大きい声では言えないんですけど、いちおう武道館が目標と言っていて…。

堂々と「武道館に立ちたい!」と言えるようなアイドルに、早くなりたいです!

プロデューサーに聞く#よーよーよーの真実

最後に、#よーよーよーのプロデューサーである長谷川喜十郎さんに、どのように彼女らをプロデュースしているのかを聞いてみた。

――“落ちこぼれ”を集めたというのは本当ですか?

弊社に所属するタレントの中でタレントとしても芽が薄く、またダンスや歌が下手なメンバーが数名いました。その数名を集めて作ったのが「#よーよーよー(羊羊羊)」です。

「私たちが落ちこぼれなのはよくわかってます、だけど私たちもアイドルとしてステージに立ちたいんです」と言い放ったメンバー7人で結成しました。

――現在、どのようなコンセプトで運営しているのですか?

デビューして1年間は自分達の不甲斐なさと向き合い、自分達の人間力を再確認させています。私が思うアイドルとは、どれだけ自分自身のコンプレックスをさらけ出して、それすら応援してくださる方に出会えるかだと思っています。

ライブアイドルと称されることがよくありますが、まさにその人生自体をたくさんの人に見てもらい受け入れてもらう必要があると思っています。

――では、現在の6人のメンバーたちについて、どのように思っていますか?

“全員ダサくてかっこいい”と思っています。なかなかメンバーたちのような若い世代にそれを理解してもらうことは難しいですが(笑)。

特に皆様の前に生で出る時は、着飾った自分ではなく加工してない素の自分で立ち、もし万が一、皆さまに認めてもらえる時が来たら、もしかしたらアイドルなどの肩書きを越えた「人間」として活躍ができる日も出てくるのではないでしょうか。

――ブレイクのために、この先どうしていこうと考えていますか?

彼女たちを応援してくださる皆様は本当に優しくていい方々ばかりです。普段から会うたびに、いい評価を沢山言ってもらえる。だからこそ私たち運営はしっかりと現実や現在地を伝え、彼女たちが現状で奢ることや慢心することなく目標に謙虚に向かえる状態を今後も維持したいと思っています。

運営からは常に厳しいことを言われて続けているので、できたら皆さんは沢山甘やかしてやってほしいです。そしてすべてはタイミングです。来る時、彼女たちが準備ができているかどうか。その為に日々努力し頑張ります。

厳しくも、優しい目で見つめるプロデューサーの元、その教えをしっかりと胸に、彼女たちはネクストブレイクを目指している。

「落ちこぼれのままではいられない!」と言うメンバーたちの目は、なにかワクワクしているようにも見え、「武道館」という言葉を発するのにまだ躊躇する、その姿は美しかった。

彼女たちの目標が叶う日はそんなに遠くない日なのかもしれない。

取材・文・撮影(@JAM EXPO 2022)/岩岡としえ

撮影(#よーよーよー撮りおろし)/キンマサタカ