「鎌倉殿の13人」源実朝の誰にも言えない悩みに涙 「そういうことか…」「切なすぎる」
16日に放送された三谷幸喜脚本・小栗旬主演の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)第39回で、柿澤勇人演じる源実朝の「誰にも言えない悩み」が明らかになり、ネット上では切なすぎるとその心中を慮る声が寄せられている(※ネタバレあり。39回の詳細に触れています)
本作は、鎌倉時代を舞台に、野心とは無縁だった伊豆の若武者・北条義時(小栗旬)が武士の世を盤石にした二代執権に上り詰めていく物語。39回「穏やかな一日」では、失脚した父・時政(坂東彌十郎)に代わり政の実権を握った義時が、「坂東武者の頂点」に立つべくより北条の力を強めようと画策するさまが描かれた。
35回「苦い盃」では、大竹しのぶ演じる歩き巫女に「妻をめとったが、わたしの思いとは関わりのないところですべて決まった」と、婚姻に関する悩みを打ち明けていた実朝。39回では、その理由を示す出来事が描かれた。政に口を出させまいとする義時に複雑な思いを抱える実朝は、親しくしていた泰時(坂口健太郎)に「わたしはいてもいなくても同じことなのではないか……」と相談。「そんなことはありません」と優しく慰める泰時に実朝は和歌を送り「返歌を楽しみにしている」と告げた。
一方、政子(小池栄子)や実衣(宮澤エマ)は実朝がいまだに正室の千世(加藤小夏)と寝床を別にし、世継ぎをもうける気配のないことを気に掛けており、千世はついに自身を避け続ける実朝に真意を訪ねた。「わたしにそのお役目ががかなわぬなら側室を……」と哀しそうに切り出す千世に、実朝は「初めて人に打ち明ける。わたしには世継ぎをつくることができないのだ。あなたのせいではない。わたしはどうしてもそういう気持ちになれない。もっと早く言うべきだった」と告白し、謝罪した。
すると千世は「ずっと一人で悩んでいらっしゃったのですね。話してくださってうれしゅうございます」と実朝の苦しみを受け止め理解し、そんな千世に視聴者から「一緒に泣いてくれるなんて」「なんていい人!」と絶賛の声が相次いだ。
そして、実朝への返歌に苦戦し困り果てていた泰時。源仲章(生田斗真)によると実朝が泰時に送った和歌は「恋する気持ちを読んだもの」だと言い、泰時は驚いた様子。実朝に「鎌倉殿は(送る相手を)間違えておられます。これは恋の歌ではないですか?」と和歌を返すと、実朝はそういうことにするしかないと思ったのか「そうだ……間違えてしまったようだ」と哀しそうな表情。泰時に報われない思いを抱く実朝に「幸せになってほしい」「涙」「切ない…」と多くのエールが寄せられていた。
本回では実朝が和歌を詠むシーンもあり、柿澤が「めっちゃ良い声」「美声」と視聴者を魅了していた。(編集部・石井百合子)