昨今、人気を誇るシャトレーゼのプレミアムライン「ヤツドキ」。近くになくても、通販で購入できると話題です。そんなヤツドキの定番商品を、食文化研究家のスギアカツキさんにレポートしてもらいました。

大人気「ヤツドキ」の看板商品5選。実食レポート

食料品値上げラッシュの今、自社努力によって値上げしないと宣言している総合菓子店があります。その名は、「シャトレーゼ」。現在日本全国に600店舗、海外に100店舗展開し、ワイナリーやホテル、ゴルフ場経営まで多角的な事業を展開しているグローバル企業として成長を続けています。

そのシャトレーゼのプレミアムラインとして全国に少しずつ店舗拡大している「YATSUDOKI(ヤツドキ)」というお店をご存じでしょうか? 2018年に都心型新ブランドとして、東京銀座の一号店をオープン。今では10都道府県、合計25店舗(2022年10月7日時点)まで広がり、出店が加速しています。そして実はこのヤツドキブランドは定番商品がオンラインショップでも購入可能になっており、全国どこでもこだわりのお菓子を購入できる環境が整っているんです。

そこで今回は、ヤツドキの通販でも購入可能(しかも送料無料!)な代表菓子5種を実食レポートしたいと考えました。さてさて、どんなお味なのでしょうか?

●YATSUDOKIとは

八ヶ岳高原の肥沃な大地として名高い八ヶ岳高原、森に抱かれた白州の名水のふるさとである白州で育まれた厳選素材を使うことで生まれるこだわりのお菓子を製造・販売するシャトレーゼのプレミアムライン。

YATSUDOKI(ヤツドキ)の「八」は、「八ヶ岳」の「八」、末広がりの「八」。また昔の暦で「八つ刻」=午後3時のことで、「おやつ時」という意味を込めて名づけられたそうです。

(1) ラスク

ヤツドキでもっとも安い1袋86円で購入できるのが、ラスク。八ヶ岳山麓清里・野辺山地区の契約牧場から届く、新鮮な搾り立て牛乳を使用し、目の詰まった専用ミルクフランスパンを使って焼き上げられています。

種類は2つ。ミルク風味の、『八ヶ岳ミルクラスク』、ザクザク食感のアーモンドとキャラメルパウダーが乗った『八ヶ岳キャラメルアーモンドラスク』です。

袋をあけると2枚ずつ入っていて、奇をてらわない正統派タイプのラスクがお目見え。一口食べてみると、サクサク感やパン生地のきめ細やかさが口どけのよさにつながっていて、バター、ミルク、ナッツの素材感をシンプルに味わえます。食感は固すぎないので、小さな子どもにも食べやすいでしょう。

ミルクが48キロカロリー、キャラメルアーモンドが65キロカロリーなのでダイエット中にもほどよく満たしてくれる軽やかさもすてきです。

 

(2) バターどら焼き

シャトレーゼといえば「どら焼き」が名物の一つでもあります。常時7〜8種類がラインナップされていて、おいしいどら焼き作りへのこだわりは格別。

そんなノウハウを生かして生み出されたのが、「バターどら焼き」。名水仕込みの自家製餡と塩味が効いたバタークリーム(バターは北海道産)を、卵や生クリームが入った口どけの良い生地で挟んでつくられています。

「YATSUDOKI CHATERAISE 八」の焼印が入っています。食べてみるとどら焼きの生地が想像以上にしっとりしていて、上質な洋菓子スポンジを食べている感覚を味わえるでしょう。

そして中の餡とバタークリームをあえて控えめな量にしているのがポイント。濃厚ながらも上品にまとまったどら焼きはありそうでなかった存在感。一度食べたら必ずや心に残るはずです。

(3) 豊酪 八ヶ岳ゴーダチーズ 

濃厚な味わいが特徴のゴーダチーズとクルミを合わせてつくられたクリームを、ブッセ生地で挟んだ「豊酪」。山梨県産のゴーダチーズを100%使っているのがこだわりポイント、クルミの食感がチーズクリームとほどよく合い、切れのいい軽い食感が特徴になっています。

個人的にはどら焼きと同じくらい満足度の高い味わいでした。チーズのコクとクルミの組み合わせが上質なおいしさを演出、口の中に広がるチーズやバターの香りがたまらぬ至福感をもたらしてくれます。これからの季節、お気に入りのホットドリンクと合わせれば、特別なおやつ時間が始まります。

 

(4) 八ヶ岳ベイクドチーズタルト

続いては、チーズタルト。こだわりは、絶妙なチーズ生地のブレンドにあり。フランスブルターニュ産クリームチーズに濃厚な八ヶ岳産ゴーダチーズや、香り高いオランダ産エダムチーズ、北海道産パルメザン生削りチーズを加えて作られています。

タルト生地は、配合に占める粉の割合を少なくすることで、チーズの風味を引き立たせしっとりとした食感に焼き上がっています。

食べてみて驚くのは、タルト生地の食感。粉の配合を少なくしたことでしっとり濃厚さが際立っています。チーズ生地との相性もよく、濃厚なベイクドチーズケーキとして気軽に味わえるようになっているのが感動のツボ。豊酪と並び、チーズ好きの欲求を丁寧に満たしてくれる逸品です。

(5) 八ヶ岳白樺シロップ入り 高原バウムクーヘン

ドイツの伝統的な製法に基づいてつくられるバウムクーヘンには、八ヶ岳白樺シロップが使われています。職人の技術によって一層一層ていねいにふっくら焼きあげられる年輪は、ビジュアル的にも美しくて笑顔を誘います。

食べてみると、王道なのにどこかが違うことを実感します。白樺樹液、洋酒、アーモンドプードル、レモン皮、シナモンなどが合わさることで繊細な香りや食感が生まれるのでしょう。クセがないのに確かな個性を感じる風味は、バウムクーヘンがもっと好きになる魔法のよう。今回の5種の中でも素材のおいしさが光る実力派アイテムでしょう。

 

今回紹介した5つに共通しているのは、上質でありながら素材本来の風味がしっかり堪能できるよう研鑽されていること。いつものおやつ時間を無理なくグレードアップさせてくれる頼れる存在ですから、気になる方はぜひお試しを♪