家が整っている人が「やらないこと」3つ。結果的に家事もラクに
家を整えるのは、心地よく自分らしく暮らすため。片づけや整理整頓などに力を入れている人は多いと思いますが、「もっとシンプルな方法があるんです。それは、あることを“しない”だけ!」と話すのは整理収納コンサルタントの須藤昌子さん。詳しく伺いました。
おうちが整っている人の「やらないこと3つ」
一般宅の整理収納サービスを手がけたり、お片づけセミナーを数多く開催している須藤さん。家のきれいをキープするために、いつも「しない」こととは?
●1:収納ボックスでものを隠さない
まず心がけてほしいのは「隠さない」ということだそう。
「収納家具や収納ボックスを使うと、見た目はすっきりするのできれいに片づいた印象になりますよね。でも、その中身を把握して使いこなせていますか?」と須藤さん。
「人は、見えていないとその存在すら忘れてしまうことも。だからよく使うものはとくに、隠さず出し戻しやすいシンプルな収納にしたほうがいいケースもあるんです」
自分はものの場所がわかっていても、ほかの家族にとっては「使いにくい」「どこにあるかわからない」ということにもなりがち。
須藤さんのお宅では、よく使うテレビリモコンとティッシュがダイニングテーブルの上にそのまま出しっぱなし。
「あえてしまい込まず、家族みんなが使いやすい収納にしています」
●2:インテリア雑貨をむやみに飾らない
2つ目の「○○しない」は、「飾らない」です。
「インテリア雑貨を飾ってすてきな空間にしたい、という気持ちはもちろんよくわかります。でも、飾りすぎには注意。ものを置くとホコリがたまるし、掃除のときにどかせるという手間もかかります。それを負担に感じるようなら、飾らないという選択もありです」
須藤さん自身も、インテリア雑貨を飾るのは好き。でも、飾るのは場所を限定してほんの少しだけにしているそうです。
「私は、自分がズボラで面倒くさがり屋だと知っています。掃除の手間と飾りたい気持ちを天秤にかけ、手間を省くことを選びました。以前はわが家の階段奥の棚に雑貨を飾っていたのですが、今は撤去。キッチンのワークトップにもなにも置かないようにしています」
●3:収納用品はすぐに買わない
最後の「○○しない」は、「買わない」。衝動買いしてものを増やさないようにするのはもちろんなのですが、須藤さんは収納用品を買うことにもっと慎重になってほしいと話します。
「ものが入りきらないから、ものが床にあふれているからと安易に収納ボックスを買うのはNG。まずは不要品を取り除き、それからなにを入れるのか、そのボックスをどこにしまうのか、どういう風に使うのかを先に考える必要があるんです」
先に収納用品を買ってしまうと、収納したい場所に収まりきらなかったり、出し入れがしにくくなったりと、使い勝手が逆に悪くなってしまうケースが多いんだそう。
須藤さんが収納用品を買うのは、こうしたシミュレーションを重ねて本当に必要だと思ったときだけ。
キッチン収納では、グラスは収納用品を使わずそのまま棚に置いています。ボックスに入れて引き出すより、そのまま置く方が取り出しやすいと判断したからです。
「収納用品は一見片づいた印象に見せてくれるし、こまごましたものをまとめて収納するにはとても便利。でも持つことでそれ自体のお手入れも必要になってきます。本当に必要かどうか、見極めて取り入れることをおすすめします」
須藤さんの3つの○○しない、少し意識するだけでもグッと暮らしやすく、家事の負担も減りそうですね。