リーグワースト防御率で“投壊”も… 巻き返し図る巨人投手陣に見える光とは
今季は堀田、山崎、大勢、平内、戸田、赤星、直江、井上がプロ初勝利
リーグワーストの防御率(3.69)に沈んだ巨人投手陣の底上げは、V奪回には不可欠な要素となる。ただ。今季は戸郷翔征投手が12勝8敗、防御率2.62の好成績。さらに154奪三振で奪三振王のタイトルも獲得し、プロ初勝利をマークした若手が8人も誕生するなど、来季への期待は高まる。野手では秋広優人、中山礼都両内野手に期待大だが、戸郷に続く若き“ローテ候補”が育つ可能性はある。
筆頭に上げられるのが、今季2年目で20登板し5勝5敗、防御率3.14の成績だった山崎伊織投手。昨年はトミー・ジョン手術でリハビリの1年だったが、桑田真澄1軍投手チーフコーチ管理のもと、今季は登板間隔をきちんと取りながら調整を行った。フィールディングや打撃のセンスもあり、エースになり得る存在だ。
山崎と同様に開幕から期待を寄せられていたのが堀田賢慎投手で、今季は8登板で2勝3敗。最後はファーム暮らしだったが、強力打者の揃う1軍でも経験を積めたのは大きかった。ロッテ・佐々木朗、ヤクルト・奥川と同学年の右腕は必ず来季、大きくなって本拠地のマウンドに立つことだろう。
3年目左腕、井上温大投手は待望のプロ初勝利を挙げるなど、1軍7登板の中で存在感を示した。力強い直球に加え、緩いカーブやチェンジアップの精度が上がってくれば、ローテを守れる存在になる。昨年11勝だった高橋優貴投手が今季わずか1勝に終わったとあって、左腕投手の軸としても大きな戦力となる。
今季、巨人投手のプロ初勝利は37セーブを挙げた大勢投手や、2年目の平内龍太投手、戸田懐生投手といったリリーフ投手たちもいる。そのほかでドラフト3位右腕の赤星優志投手、4年目右腕の直江大輔投手といった先発候補もうれしい初白星を挙げている。
赤星は31登板で5勝5敗、直江は9登板で1勝1敗の成績だったが、来季はキャンプから開幕ローテ入り争いに名を連ねることができそうだ。エース・菅野智之投手、戸郷、外国人投手らが力通りにパフォーマンスでき、若手の台頭が、来季の上位争いの条件となりそうだ。(Full-Count編集部)