JR奥羽本線 復旧まで「数か月」 五能線・花輪線・津軽線は「見込み無し」振替輸送も開始
あちこちで「線路が宙に浮く」状態です。
被害の大きい東北北部
五能線で使われていたキハ40系ディーゼルカー(画像:JR東日本)。
JR東日本は2022年8月25日(木)、相次ぐ大雨で被災した東北地方の鉄道路線の現状について発表。奥羽本線は秋田県内の鷹ノ巣〜大館間18.0kmについて「運転再開までは数か月かかる見通し」、五能線は青森県内の岩館〜鰺ケ沢間74.7kmで「復旧の見込みは立っていません」としています。同じく花輪線でも大館〜鹿角花輪間37.2kmが、また津軽線の蟹田〜三厩間「復旧の見込みは立っていません」としています。
奥羽本線では現在、糠沢〜早口間で盛土ごと道床が流出。線路がハンモックのように浮いた形になっており、復旧には盛土の再構築が必要な状況です。被災箇所は約20か所です。
五能線は陸奥赤石〜鰺ケ沢間で中村川にかかる鉄橋に変状が発生。橋の変状は松神〜十二湖間でも発生し、風合瀬〜大戸瀬間でも盛土が流出しています。被災箇所は約70か所にものぼっています。
花輪線も複数地点で盛土が流出し、線路が宙ぶらりんになっている状態。復旧には相当の時間がかかりそうです。
津軽線は大平〜津軽二股間で盛土流出など12か所が被災するなどしています。
これをうけ、4路線ともバス代行輸送が始まっています。
●奥羽本線:朝夕のみ東能代〜鷹ノ巣間で列車運行(1日4.5往復)。それ以外は東能代〜大館間で代行バス運行。
●五能線:岩館〜深浦間で1日4往復。ただし、昼の1往復は東能代発着。また、弘前方面は東能代まで延長運転(降車のみ)。
深浦〜鰺ケ沢間では1日4.5往復。昼は東能代方面が五所川原発、弘前方面が弘前行き。さらにリゾートしらかみと接続する形で、リゾート代行バスが1往復運行。
●花輪線:早朝と夕夜のみ代行バス運行(1日4往復)。それ以外の時間帯は、秋北バスや高速バス「みちのく号」が振替輸送。
●津軽線:早朝と夕夜のみ代行バス運行(1日3往復)。それ以外は予約制乗合タクシー「わんタク」が振替輸送。