本格化するか「第二の外環道」 その一部になる「千葉北西連絡道路」具体化検討へ
通すなら利根川沿い?
千葉北西連絡道路 具体化検討へ
国土交通省 千葉国道事務所は2022年8月23日(火)、「第3回 千葉北西連絡道路検討会」を開催、県北西地域の構想路線「千葉北西連絡道路」の実現に向け、沿線自治体の意見を踏まえ基本方針を策定していくことで合意しました。
千葉県北西地域の位置(画像:千葉国道事務所)。
検討会は国交省と千葉県、野田市、柏市、我孫子市、印西市、白井市に加え、茨城県と取手市で構成。野田市から印西市にかけての千葉県北西地域に、国道16号のバイパスともいうべき路線を建設する計画です。同地域の渋滞緩和を図り、終点を国道464号「北千葉道路」付近に定めることで、埼玉方面から成田空港へのアクセス向上も図るとされています。
この路線は、国の構想路線「核都市広域幹線道路」の機能を果たすため、「多車線の自動車専用道路」が求められるとされています。
核都市広域幹線道路は、外環道と圏央道のあいだに構想された環状道路構想のこと。首都圏の「業務核都市」、すなわち横浜市、町田市、相模原市、八王子市、立川市、多摩市、さいたま市、春日部市、越谷市、柏市、千葉市を結ぶ路線になるというものです。
たとえば、神奈川の首都高K7横浜北線・横浜北西線や、S2埼玉新都心線などが、この核都市広域幹線道路の一部に該当するとされています。1990年代に国の構想路線として指定されましたが、近年、東京都をはじめとした沿線自治体から、さらなる整備の実現へ向けた国への要望活動などが活発化しています。
千葉県北西地域は、人口が増加傾向にあり、物流施設の立地も増えているものの、その「約8割が高速道路ICの15分圏域外に立地」し、幹線道路の不足から渋滞が激しいことが課題とされています。また、外環道と圏央道の間隔が埼玉県内などよりも広くなるため、業務核都市どうしの連携も不十分だということです。
ルートはまだ具体化されていませんが、国道16号の東側、茨城県との境をなす利根川に沿うように概略ルートが示されています。検討会では、基本方針の策定に向け、「国、県、沿線自治体が連携し、千葉北西連絡道路の必要性について地域住民の理解が得られるよう積極的に取り組むこと」などとされました。