※この記事は2015年05月17日にBLOGOSで公開されたものです

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大阪都構想の賛否を問う住民投票の結果が、反対多数とみられる情勢となったことを受け、大阪市の橋下市長と大阪府の松井知事が23時10分から会見を行った。会見の冒頭、橋下市長は「大阪都構想はやっぱり間違っていた、ということになるんでしょうね。しかし、日本の民主主義を相当レベルアップさせたと思う。」と述べた。

また、今後の去就については、松井知事は「任期の間は精一杯やらせてもらう」と延べ、橋下市長も「前から言っていたとおり、任期が終わったあとは弁護士やります。さっき江田さんに、"維新の党の法律顧問やらせてもらえないかって言った"」と笑顔で語り、政界引退を明言。記者から「今後数年後…」「状況が劇的に変化したら…」など仮定の上で、今後の政治活動について問われると、「僕のような敵を作る政治家はワンポイントリリーフで、要らなくなったのであれば使い捨てされるべき。そんな政治家が続けるのは害悪。8年前は僕みたいな政治家が求められていたかもしれないが、今はそうではないということ。」と話した。

今回の敗北の要因について橋下市長は「僕自身に対する批判もあるだろうし、しっかり説明しきれていなかった私自身の力不足」としながらも、終始笑顔で「7年半、自分なりにやれることはやった。有権者からの批判もあるかもしれないが、自分なりには悔いのない日々が送れた」「こんなに大層な喧嘩を仕掛けたのに命を取られない。民主主義という政治体制は本当に素晴らしいですね。報道の自由が民主主義を支える根幹。メディアの皆さまにも頑張って欲しい。」とも話した。

また、記者から「こんなに一生懸命やってきて1万票差。橋下さんは泣いて悔しがると思っていたのに、なんでこんなに晴れやかなんですか」と問われると、「こんな最高の終わり方無いじゃないですか。10対90とかでボロカスにやられたらシュンとしますよ。でも、こんな状況に持ってきてもらって、こんな有り難いことはないですよ。本当に悔いがないし、職員も維新の会のメンバーも維新の党のメンバーも一生懸命やってもらって、トップとしてこんなありがたいことはないです。」 と答えた。

一方、メディアに対しては、「住民投票が決まってから報道をし始めた。憲法改正があるときは、どの段階から報道を始めなきゃいけないか、考えなければならない。ディベートのルールも学んでいない放送局。僕らくらいの年齢の幹部のみなさんも、教育も受けていないんでしょうけど、討論会のありかたをメディアにしっかり勉強してもらわないと、正確な情報提供が出来ない。ディベートなのか質問会なのかわからない番組作りだった」と、番組内の"同時間配分"にも注文を付けた。

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・大阪都構想 - 大阪維新の会