政治局常務委員会に出席した金正恩氏=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

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【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は18日、国家非常防疫司令部の集計として16日午後6時から17日午後6時までに新たに約23万2880人の発熱者が確認され、6人が死亡したと報じた。北朝鮮では新型コロナウイルスの感染が急拡大しており、発熱者は新型コロナ感染者とみられる。

 先月末からの発熱者は累計で約171万5950人となった。このうち約102万4720人が完治、約69万1170人が治療を受けているという。死者数は累計62人となった。

 また、17日に朝鮮労働党政治局常務委員会が開かれ、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(党総書記)は「国家の危機対応能力の未熟さ、国家指導幹部の非積極的な態度と緩み」を指摘。「時間が命である防疫初期の複雑性と困難性をさらに増大させる結果を招いた」と叱責した。その上で、「危機はわが国のすべての事業体系の長短所を判別できる試験台を提供した」として、今回の事態で明らかになった欠陥や不足な点をなくし、「保健防疫の制度と体系を補強しなければならない」と強調した。

 ただ、同通信は「きょうのような好転傾向が続き、防疫形勢の変化によって国家防疫政策を調整することで防疫戦線で引き続き勝勢をつかんでいくことについて討議した」と伝え、新型コロナ危機に自力で対応できるという自信を見せた。

 また、金正恩氏らの出席者全員がマスクを着用しないまま会議を行い、危機克服への自信をアピールした。金正恩氏は北朝鮮で新型コロナの感染者が出たことを初めて公表した12日の政治局会議ではマスクを着用していた。

 北朝鮮が公表した発熱者数は12日が1万8000人、13日が17万4440人、14日が29万6180人、15日が約39万2920人、16日が約26万9510人、17日が約23万2880人となっている。