「悲しみが半端ない」の声も…日高屋が「モリモリサービス券」終了を突然発表 なぜ?
中華料理店チェーン「日高屋」を展開するハイデイ日高(さいたま市)が4月18日、店内で使える「モリモリサービス券」の配布を4月末で終了すると、ホームページで発表し、ネット上で話題となっています。この券は会計時に配られ、次回利用時に提示すると「麺類・ライスの大盛り無料」「味付玉子・温泉玉子半額」といったサービスが受けられます。突然ともいえる発表に対して、ネット上では「悲しみが半端ない」「仕方ない」などの声が上がっています。なぜサービス券の配布を終了するのでしょうか。同社営業管理部の担当者に聞きました。
原材料費高騰など影響
Q.4月末で「モリモリサービス券」の配布を終了する理由について教えてください。
担当者「一番の理由は、原材料費や輸送費などのコストが上昇しているためです。他社さまの中にはすでに値上げをしている店もありますが、当社は今まで手頃な価格で料理を提供してきたので、値上げは最後の手段にしたいと考えております。今後もできるだけ値上げをせずに営業を続けるために、サービス券の配布を4月末で一度終了することに決めました。
なお、『一度終了する』という表現にしたのは、サービス券の配布を完全にやめると決めたわけではないからです。今後の状況次第では、配布を再開する可能性もありますし、紙のサービス券の代わりに、デジタルクーポンのようなものを始める可能性もあります。また、紙のサービス券とデジタルクーポンを併用するケースもあるかもしれません。いずれにしても、サービス券を完全にやめるかどうかは、5月以降の状況を見て判断したいと思います」
Q.モリモリサービス券の利用率や現在の課題について、教えてください。
担当者「利用率の詳細については公表していませんが、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済、注文用のタッチパネル式端末(一部店舗を除く)を導入して以降、サービス券の利用率が若干下がっている傾向にあります。恐らく、『財布の中にサービス券などを入れて持ち歩きたくない』と考える人が増えているのではないかと考えています。
また、タッチパネル式端末のメリットは、お客さまが店員に声を掛けずに、気軽に注文できることです。ところが、当社のサービス券は注文時に渡すルールとなっており、タッチパネルで注文する場合も基本的に店員がサービス券の有無を確認しに席まで向かいます。そうなると、店員とやりとりしなければならず、タッチパネルのよさが失われます。サービス券を再開する場合も、タッチパネルで注文するときの対応などについて、検討していきたいと思います」