台湾のTVニュースが「中国軍が侵攻してきた」とうっかり誤報
台湾の三大テレビ局の一角として知られる中華電視公司(CTS)が朝のニュース番組で「共産党軍の誘導ミサイルが台湾北部の新北市に着弾した」などと誤って報じました。
Taiwan TV station apologises after mistakenly reporting Chinese attack | ロイター
https://jp.reuters.com/article/us-taiwan-china-tv/taiwan-tv-station-apologises-after-mistakenly-reporting-chinese-attack-idUSKCN2MC082
https://www.cbsnews.com/news/taiwan-tv-station-china-invasion-mistake/
Taiwan TV News Accidentally Reports China Has Invaded: 'Please Don't Panic'
https://www.newsweek.com/taiwan-tv-station-mistake-report-china-invasion-1699170
現地報道によると、CTSは2022年4月20日(水)朝7時のニュース番組中に、画面下部に出るテロップで「共産党軍の誘導ミサイルが新北市に着弾した」「台北港で軍船が爆発、施設や船舶に被害」「板橋区(注:台湾北部の市轄区)で特殊部隊が放火・爆発物設置の疑い。死傷者はなし」「中国との戦争が勃発する恐れ」「大統領が非常事態を宣言」と表示しました。
by Michael Wood
CTSによると、これらのテロップは5月5日に開催される台湾国防省主導の防災訓練「民安8号」に向けて新北市政府消防局が作成した防災訓練用のもので、技術的なミスにより朝のニュース番組で表示されてしまったとのこと。CTSは複数の番組内で誤報について訂正し、「内部調査を行って責任者を厳しく罰する」と発表しています。
今回の誤報について、SNS上では非難の声が上がったものの、路上などの現実世界ではパニックの兆候は見られなかったそうです。
今回の一件について、報道各社はロシアのウクライナ侵攻を受けて台湾で中国に対する緊張が高まっている点に改めて触れています。台湾は2022年4月12日に、有事の際に身を守る方法を解説した「民間防衛に関するハンドブック」を初めて公開しており、中国の侵攻に対するに対する備えを万全にしようとしている動きが報じられています。
台湾、民間防衛ハンドブックを初めて発行 中国の脅威念頭 | ロイター
https://jp.reuters.com/article/taiwan-defence-idJPKCN2M40AY