上野動物園モノレール 「代わりの乗りもの」東京都が検討中 車体デザイン・運行範囲etc.
廃止じゃなくて「休止」でしたね、そういえば。
民間との連携も視野
恩賜上野動物園モノレールの40形電車。ラストラン当日の様子(2019年10月31日、恵 知仁撮影)。
東京都建設局は、老朽化により2019年10月末をもって運行を休止した恩賜上野動物園のモノレールについて、代替となる新たな乗りものの整備・運営を検討しているとのこと。民間との連携も視野に入れているといいます。
2022年2月現在、建設局は新規参入する事業者を募集中。乗りものの車体デザインや運営手法、園内における運行対象範囲などの提案を求めています。乗りものは小型モノレールを想定するものの、飼育中の動物に配慮する形であれば、それ以外も可能です。既存のモノレール設備を活用するかどうかについても、特に指定はありません。
恩賜上野動物園のモノレールはもともと、道路混雑が深刻化する中「将来の新しい都市交通機関」の実証実験として、1957(昭和32)年12月17日に開業。日本初のモノレールでした。動物園の遊戯施設ではなく、鉄道事業法に基づく交通機関として、園内の東園と西園のあいだ0.3kmを結んでいました。建設局によると、1日あたりの平均運行本数は約120本、最大運行本数は約160本だったそう。1時間あたりの平均乗車人数は約500人、最大乗車人数は約820人だったとのことです。
しかし車両などの老朽化に加え、その更新には国内唯一の特殊な設備という性質上、多額の費用と時間を要することから休止となりました。現在、東園と西園のあいだには、無料の連絡バスが運行されています。