どうやって手放そうか悩んでしまう大物家具。今回は、引っ越しを機に大物家具を手放したというライフオーガナイザーの高田舞子さんに、手放す際に気をつけたことや、事前に確認しておくべきことを教えてもらいました。

引っ越しで大物家具を手放した。事前の注意点とは?

転勤による県外引っ越しをしたわが家。転勤が決まってすぐ始めたのが小物の整理でした。

次は、新居が決まるタイミングで家具の検討に入りました。衣装ケースから食器棚まで、家じゅうの家具と向き合いました。今回は、その際に気をつけたことや、事前に確認しておくべきことをご紹介します。引っ越しの予定がある方以外に、大物家具を手放して、新しい家具を買おうと考えている方も参考にしてみてくださいね。

 

●1.物件探し、内見時は最低限の計測を!

コロナ禍、オンライン内見などもあるようですが、実際に物件を確認することは外せませんでした。現地に足を運んでこそ分かることがあります。

各物件では設備や状態の確認はもちろん、嗅覚や視覚、聴覚などを使って、臭い、窓からの風景、日当たり、騒音などを感覚的にチェック。そして撮影と主要部分の寸法を計測。間取り図、メジャー、ペンは必需品です!

とくに台所は主婦にとって重要な場所。キッチンのサイズはもちろん、空間寸法や冷蔵庫位置、コンセント箇所など、動線を想像しながら確認。私は引き出し寸法を計測し忘れ、後悔しました。

押入やクローゼットの寸法も、衣装ケースなどの収納用品をどこまで持ち込むかを検討する際に必要な情報です。

今回失敗したのが、各箇所の高さを測り忘れたこと。押入内部、カーテンレール、ベランダの物干し竿など…。結果、和室の押入内の高さが低かったことから収納力が乏しく、引っ越し後に粗大ゴミがたくさん出てしまいました。複数を回る内見で各物件の計測を完璧にすることは難しいですが、次の引っ越しでは意識したいポイントです。

 

●2.家具配置シミュレーション

新居が決まれば、ようやく室内の検討へ。まずは各部屋の用途を具体化。

わが家は3LDK。居室をそれぞれ夫、寝室、母子に割り振りました。用途が具体化すれば、各部屋になにを収めるべきかが決まります。細かい家具がどれだけ持ち込めるか、サイズと写真を見ながらにらめっこ。

コンセント位置は家具配置の検討にとても重要なので、写真や間取り図に残すことをおすすめします。記録に残せなかった場合は、物件サイトの掲載写真も参考に!

 

●3.思い切ってソファを手放し!

家具でまず検討したのはソファ。三人掛けハイバックでゆったり座れて気に入っていましたが、どうしても空間は狭くなる。サイズダウンしてもいいのでは? と以前から家族で話していたので、この際手放すことに。

その話を聞いた友人が手を挙げてくれ、同じマンションの別階へ移動。簡単な取説を参考に背部と座部を外すことができ(紙1枚でも設置に関する記載があれば残しておきましょう!)、大きなソファも大人2人で運搬できました。9年ものでしたが状態はよく、友人も喜んでくれ、私は処分費をかけずに手放せて大満足。

ソファがなくなったリビングは広々! レゴ広げ放題になり子どもも大喜び。キャンプチェアがひとつふたつあれば十分です。

●4.食器棚はリサイクルショップの出張査定で

結婚当時に購入した食器棚。質も値もいい家具でしたが、小柄な私には背が高いことや、食器棚としての設計が逆に使いにくいと感じることも多く、こちらも手放しをシミュレーション。

食器棚はソファと違って、代替案が必要です。どのように食器や家電を収めるのか? 新しい家具を購入する場合、その納期も気にしなければなりません。

手放し後の方法を決めてから、リサイクル業者の出張査定を利用しました。状態は良かったものの、正面に塗装剥がれが一部あり残念ながら値がつかず…。逆に引き取り料7,000円を支払うことになりましたが、処分して気持ちもスッキリ!

その他、独身時代からのダイニングチェアやミニ棚、古い衣装ケースやベランダのチェストなど、10点以上の家具を粗大ゴミとして捨てました。

 

●家具の手放しは「絶対必要か」を考えることが重要

転勤による引っ越しは時間をかけられないことが多いですが、内見から新居決定、家具の検討まで常に「イメージすること」が大事です。

とくに、家具の手放しは引っ越しを控えていても簡単ではありません。まずは「絶対必要か」を問うこと、そして手放した風景を想像すること。代替品は要るのか、なにをどう新調するのかを考えること。

ゴミとして捨てられるのか、リサイクル業者に持ち込むのか、出張引き取りを利用するのか、など捨て方シミュレーションも含め、じっくりイメージすることが必要だと思います。