【前園真聖コラム】第377回「批判されているベテラン勢について論点を整理する」
日本代表のベテラン選手たち、大迫勇也、長友佑都、柴崎岳に厳しい目が向けられているようです。僕は、その批判はいくつかの論点が混じって語られているような気がします。
まず3人のパフォーマンスがどうかという点については、確かに2018年ロシアワールドカップのときに比べると落ちていると思います。
特に柴崎は、もっと早くスペースを見つけて縦にパスを入れ、決定機を作れる選手だと思いますので、ロシアで中盤に君臨していたときからは調子を落としていると感じます。また、2018年は柴崎、長谷部誠というのが唯一無二の組み合わせになっていました。今は遠藤航、守田英正、田中碧らが顔を揃えているので、好調な彼らと比べられて余計に落ちているように見えるのではないでしょうか。
本当に問題なのは「大迫や長友の調子が悪そうだからこの選手を起用しよう」と言えない状況だということです。もちろん大迫や長友はプレー以外にも必要な経験などをチームに与えています。ですが、大迫の代わり、長友の代わり、という選手はまだいないと言えます。
大迫の代わりにポストプレーが出来るのは、オナイウ阿道か上田綺世ということになるでしょう。でも11月はオナイウが招集されず、上田は2試合ともベンチ外でした。長友の代わりになるであろう中山雄太は、今次第に出場時間を延ばしている途中で、次第に課題が克服されている状態だと思います。
つまり、これまでの慎重な起用がここにきてボディブローのように効いてきてしまったという感じです。そういう点も踏まえて招集したら試合に出して慣らしておくという采配が求められるのではないでしょうか。
もし今、大迫がケガをしてしまったらFWで誰がポストプレーをするのか。周りとの連携は大丈夫なのか。僕には選手個々のパフォーマンスよりも、そちらのほうが問題ではないかと思えます。
(写真提供:日本サッカー協会)
まず3人のパフォーマンスがどうかという点については、確かに2018年ロシアワールドカップのときに比べると落ちていると思います。
特に柴崎は、もっと早くスペースを見つけて縦にパスを入れ、決定機を作れる選手だと思いますので、ロシアで中盤に君臨していたときからは調子を落としていると感じます。また、2018年は柴崎、長谷部誠というのが唯一無二の組み合わせになっていました。今は遠藤航、守田英正、田中碧らが顔を揃えているので、好調な彼らと比べられて余計に落ちているように見えるのではないでしょうか。
大迫の代わりにポストプレーが出来るのは、オナイウ阿道か上田綺世ということになるでしょう。でも11月はオナイウが招集されず、上田は2試合ともベンチ外でした。長友の代わりになるであろう中山雄太は、今次第に出場時間を延ばしている途中で、次第に課題が克服されている状態だと思います。
つまり、これまでの慎重な起用がここにきてボディブローのように効いてきてしまったという感じです。そういう点も踏まえて招集したら試合に出して慣らしておくという采配が求められるのではないでしょうか。
もし今、大迫がケガをしてしまったらFWで誰がポストプレーをするのか。周りとの連携は大丈夫なのか。僕には選手個々のパフォーマンスよりも、そちらのほうが問題ではないかと思えます。
(写真提供:日本サッカー協会)
関連情報(BiZ PAGE+)
1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。