【朗報】Amazonが個人で紙の本を作れるサービス開始「すごいことじゃない…⁉︎」

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Amazonの「Kindle ダイレクト・パブリッシング」は出版業界に大きな変化をもたらすかもしれません。

共同通信社が“インターネット書店大手のアマゾンジャパンは20日、個人が出版社を通さずに紙の本を刊行できるサービスを「Kindle ダイレクト・パブリッシング」で19日から開始したと発表した”(※1)と報じました。

「同社によると、価格は著者自身が決め、売り上げの6割が著者に支払われる。注文に応じて印刷するため、製本などの初期費用は不要。国内だけでなく、米国や欧州でも購入できる」(※1)とのこと。

Amazonの「Kindle ダイレクト・パブリッシング」が出版行化にもたらす変化とは、いったい何でしょうか。

Kindle ダイレクト・パブリッシングに関する人々の反応

画像:file404/Shutterstock

Kindle ダイレクト・パブリッシングについて、様々な意見がありました。

東京工業大学 准教授で社会学者の西田亮介氏は「減り行く一方の印税率思えば売上の6割還元は驚異的に大きい。。編集者とタッグ組んでAmazon一発狙いに行くとか、出版社が絶版にした本をこっちに出していくとかいろいろ有り得そう。」と意見。

やはり注目すべきは還元率6割という点。出版社の風詠社によると印税率の相場は、「商業出版の場合5〜10%」(※2)、「自費出版の場合10〜50%」(※2)といわれています。その中で、60%の還元率はかなり高いといえます。

またエッセイ漫画家のカワグチマサミ氏は「これ、すごいことじゃない…︎SNSで連載したものとか、商業誌で打ち切られても書き切って紙の本でも出版できるってことでしょ?」とツイート。

打ち切られたマンガ、小説などもKindle ダイレクト・パブリッシングを使えば、続編が紙で読めてしまう時代が来るかもしれません。

出版したい人にとっては朗報

画像:GaudiLab/Shutterstock

アマゾンが今回始めた「Kindle ダイレクト・パブリッシング」の業界に対するインパクトは大きく、本を執筆したい人にとっては歓迎できるサービスであるようです。

印税率60%で、注文があってから印刷するため書籍保管料などの初期費用もかからないとなると、出版社から本を出す人が減る可能性もあります。また今はフリーや独立した編集者やライターも多いので、文章に自信がない人でもそういったプロの書き手のサポートを受けることで、一定のクオリティを持った本が出版できます。

本を売る場所はAmazonがメインとなりそうですが、今ではAmazonのユーザーも多く、本の宣伝などはSNSを活用して行えるので、書店に出さずとも買ってもらえる仕組みができるかもしれません。著者にとっては出版社から出すよりも金銭的なメリットを享受できる可能性もあり、連載打ち切りや絶版になった作品に関しても出版できます。

今後「Kindle ダイレクト・パブリッシング」からどんな本が誕生するか、またどのような本の売り方が生まれるのか注目です。

【参考・画像】
※1 紙の本でも個人出版開始 アマゾンジャパン - 一般社団法人共同通信社
※2 印税ってどうやって決まるの?仕組みやシステムについて - 株式会社 風詠社
※@Ryosuke_Nishida・@kawaguchi_game/Twitter
※Master1305・file404・GaudiLab/Shutterstock