専業主婦の妻を「ニートです」と紹介する夫に批判相次ぐ
お悩み解決掲示板に7月上旬、子育て中の専業主婦から、こんな投稿が寄せられた。
「夫が人に私を紹介するときにいつも『妻はニートです。』と言うのですが、それがどうしても許せません」
投稿者は、ニートには「引きこもりで親のスネをかじって働けるのに働きもせず、かといって家事も一切やらない役立ず」というイメージがあるという。夫は仕事が忙しく、家事育児はほぼ100%自分がやっているため、「ニートじゃなくて主婦と言って」と頼んでも、聞く耳を持たないそう。
夫が妻を「ニート」と呼ぶのは、妻をバカにしていると見られると抗議しても、夫は「そんな風に思う人はいない」「ニートはかっこいいイメージだよ。あくせく働いている方がカッコ悪い」などと反論。しまいには、「どうでもいいことでうるさいよ?」「しつこい!」などと逆ギレされてしまったという。(文:篠原みつき)
「ご主人を人に紹介する時には、ATMの夫です。と言ってあげよう」
投稿者は、稼いできてくれる夫には感謝しているものの、「家で毎日働いているのにニート呼ばわりはあんまりだと思うんです」と心情を吐露。自分はつまらないことにこだわっているのかと問いかけた。
日本ではニートの定義は「15〜34歳で非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者」であり、専業主婦はニートではない。しかし、OECD(経済協力開発機構)の調査(2017年)では、家事をしていても就業も通学もしていなければ「ニート」と定義し、専業主婦もニートに含まれる。そのため、「専業主婦はニートのようなもの」という見方もあることはあるだろう。
それでも、幼い子どもがいて保育の手立てがなかった場合、「子育てのため就業できない」という人は一定数存在する。保育環境の不足は個人ではどうにもできない面もある。スレッドの回答は、夫に対する批判や投稿者に対する励ましが相次いだ。
「専業主婦って立派な仕事です。酷い旦那さんですね」
「その場の空気が悪くなる言葉ですね。聞いた人からは、非常識な男と思われてると思います。本当に最低」
家事を放棄して実家に帰ることを強く勧める声や、もし同僚なら「内心でドン引きします」といったコメントがおびただしい。「ご主人を人に紹介する時には、ATMの夫です。と言ってあげよう」などの辛辣な嫌味も飛び出していた。対応は、「スルーする、放っておく」といった助言が出ていたが、
「私なら、夫からのDVなので女性センター等に相談します。小さなストレスでも溜まると病みます、大袈裟でも何でもなく暴言は止めさせましょう」
とのアドバイスも。確かにこれは、言葉の暴力と言えるだろう。本気で「ニートはかっこいい」と思っていたとしても、妻が嫌がることを続ける時点で「嫌がらせ」であり、心底嫌われても仕方がない。
「俺が2人分稼いで俺が食わせてるんです」って言いたいだけ?
一方で、「もしかしたら、遠回しに働いて欲しいのかも?」と、夫の気持ちを推測する人も。中には、
「俺が2人分稼いで俺が食わせてるんです、って言いたいだけなんだろうなと思った」
など、夫が妻子を養うプライドから来ていると分析する声も複数あった。それはそれで器の小さい、妻の働きを認めてはいない発言ではないだろうか。「私なら改めないなら離婚します」というコメントが出るのも頷ける。いずれにしても、外で働けない事情は人それぞれ。この夫には、わざわざ人が嫌がるようなことを言っても良いことは一つもないと、早く気付いていただきたい。【参照元:お悩み解決掲示板 https://onayamifree.com/viewthread/3327402/】