映画『ビリー・アイリッシュ : 世界は少しぼやけている』は6月25日より日本公開。 ©2021 Apple Original Films

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ベッドルームから世界へ羽ばたいた音楽の神童、ビリー・アイリッシュ。

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音楽界で偉業を達成し続けている彼女の初のドキュメンタリー映画『ビリー・アイリッシュ : 世界は少しぼやけている』が6月25日(金)より日本公開。

ビリーの素顔から得る、前を向くヒントをご紹介します。

世界的なポップ・スターも普通の女の子だった

史上最年少の18歳で、デビュー・アルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』が「第62回グラミー賞」で5冠、「第63回グラミー賞」でも史上最年少の19歳で「年間最優秀レコード賞」を2年連続で受賞、1億3700 万人ものSNS フォロワーを獲得するなど、世界中で脚光を浴び続けている米国ロサンゼルス在住のシンガー・ソングライター、ビリー・アイリッシュ。

もともとは自宅のベッドルームで曲を書き上げていたビリーが、いかにして世界的なポップ・スターになっていったのか。2021年6月25日(金)日本公開となる、初のドキュメンタリー映画『ビリー・アイリッシュ : 世界は少しぼやけている』では、プライベートでの様子も含め、ビリーの成功への軌跡が赤裸々に映し出されています。

映画に記録されたビリーからは、自分を信じること、家族の大切さなどが伝わります。そこで、ビリーの姿から、わたしたちが前を向くヒントをお届けしましょう。

ビリー・アイリッシュの活動に見る、前向きに生きるヒント

1. 今、できることをやる

映画には、ビリーの幼少期の貴重な映像から、レコーディング、 デビュー時のフォトセッション、家族の団欒などもおさめられています。音楽プロデューサーを務める兄のフィニアス・オコネルと、自宅のベッドルームで楽しそうにレコーディングをするビリー。

昔は映画『アイアンマン』(2008年)などに出演した俳優だった父のパトリック・オコネルは、ビリーにピアノとウクレレを、女優や脚本家としての活動歴もある母のマギー・ベアードは、ビリーに曲作りを教えるなど、ビリーは音楽に包まれた環境に育ちました。

ビリーは、2001年12月18日生まれの、現在19歳。いまや世界的なポップ・スターとなったとはいえ、まだティーンエイジャーで、ただでさえ多感な思春期の頃は、人生への悩みも葛藤も抱えやすい年頃です。

デビュー以降、目まぐるしく変わっていく環境が待ち受けていたものの、家族といるときはありのままの自分でいられるビリー。

誰だって、最初からスーパースターとして生まれてくるわけではありません。ビリーだって、ごく普通の女の子でした。落ち込むこともあれば、ハッピーになることだってある。

誰もがそうやって葛藤を乗り越え、今できることをやること、前を向いて歩くことが大事だと、映画は教えてくれます。

2. できるかどうか心配するよりも、まずは、やってみる

映画の予告編で、ビリーがグラミー賞を受賞した際「アルバムは実家の寝室で作った」と裏話を話し、「不可能なことなんてない」とコメントする場面があります。

家というごくパーソナルな空間から、世界的な大ヒットとなる作品を作り上げたという、事実。ビリーの言葉には、説得力がありますよね。

わたしたちも、生きていると時に進路や転職、結婚や引っ越しなど、何かを選択するときに悩むこともあります。でも、何かをやる前からできるかどうか心配するよりも、まずは、やってみる。

それがたとえ小さな一歩だとしても、結果としてビリーのように大きな一歩になることもあるのですから。

3.「自分らしくいる」こと

ビリーは一度も学校に通わず、ホームスクール(家庭で勉強する教育)を受けてきましたが、いまも公私ともに惜しみない家族のサポートや、生まれたときから変わらない揺るぎない家族の愛情が、いかに自分にとって大事なものか、そのおかげで自分らしくいられるかということをよくわかっています。

でも、「自分らしくいる」ことって、なかなか難しいときもありますよね。

職場での顔、知人の前にいるときの顔、好きな人の前にいるときの顔……。

場合によっては、気取る時もあれば、緊張するときもあるだろうし、ひとりでいるときとは違う自分の顔になることもあるかもしれません。

ですが、ビリーのように、時に厳しく時に優しく“無償の愛”によって守られることで、類稀な存在になることも。

そんな自分らしくいられる場所、どんなときも自分らしくいさせてくれる相手の気持ちは、貴重。人それぞれある個性を大切にしたいものです。

4. 絆の強さが未来を作る

ファンは「いろいろな気持ちを抱えている」ということ、「みんなが元気じゃないと私は元気でいられない」と公言し、「ファンは自分の一部だ」と話すビリー。

そんな思いを持ちながら、デビュー以降急激に変わる環境で疲弊するビリーを支え、守り続ける家族のことを「まるで1曲の歌みたいな家族なの」と言っていた言葉が印象的でした。

映画では、ビリーの音楽的な成功の過程を追うだけでなく、憧れのジャスティン・ビーバーとの交流で奮起する姿、精神的な成長や恋愛模様についても、さらけ出されています。

ビリーの軌跡から感じ取れるのは、日々を生きる原動力、自分を守ってくれる存在の重要性。私たちにとっても、自分を育んでくれた家族やエネルギーの源の存在は大きいものです。

ビリーはなんでも相談できる家族の絆の強さによって、前を向くことができるようになり、さらに共感してくれる多くの人たちの思いを胸に、力強く歩き続けています。

絆の強さが未来を作ることで、後ろ向きだった女の子は、前を向く力を手に入れ、世界的なポップ・スターになりました。わたしたちも絆や思いを糧に、望む未来を作っていけたらいいですよね。

そんなことを思わせてくれるこの作品は、ビリーがステージで歌い、パフォーマンスする場面ももちろん盛り込まれています。

映画『ビリー・アイリッシュ : 世界は少しぼやけている』は、成長物語が気になる方から音楽ファンまで、そして家族の在り方のアイデアとしても、参考になる作品だといえるでしょう。

映画『ビリー・アイリッシュ : 世界は少しぼやけている』
(原題:Billie Eilish / THE WORLD’S A LITTLE BLURRY)
監督:R・J・カトラー
出演:ビリー・アイリッシュ、フィニアス・オコネル、パトリック・オコネル、マギー・ベアード、他
2021年/アメリカ/140分
配給:シンカ 宣伝:Eastworld Entertainment
提供:Eastworld Entertainment
©2021 Apple Original Films