生産終了のトヨタ「エスティマ」の中古価格高騰? 現状の市場動向はいかに
生産終了時には大きな注目を集めたエスティマのいまは?
2019年10月、日本のミニバンジャンルを開拓したともいえるトヨタ「エスティマ」が29年の歴史に幕を下ろしました。
生産終了後には中古車市場で車両価格の高騰が見られましたが、1年以上経った現在ではどのような状況なのでしょうか。
初代エスティマは、1990年5月に発売。「高性能ニューコンセプトサルーン」というコンセプトを持ち、スタイリッシュなワンモーションフォルムとエンジンを車体中央の床下に配した斬新なミッドシップレイアウトを採用したことで「天才タマゴ」というキャッチコピーが付けられました。
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その後、2代目(2000年)、3代目(2006年)とモデルチェンジをおこないますが、同じトヨタから「アルファード/ヴェルファイア」や「ノア/ヴォクシー/エスクァイア」、「シエンタ」など、ボディサイズが異なる多様なミニバンが登場したことで、販売台数が低迷していった結果、生産終了となったのです。
生産終了後は、前述のようにエスティマの中古車市場が賑わったといいますが、当時から現在ではどのような状況なのでしょうか。
首都圏の中古車販売店のスタッフは次のように説明しています。
「エスティマの生産終了報道が出たタイミングでは、登録未使用車などを探されている人などからいくつかお問合せがありました。
また、2020年に入ると最終型となる2019年式のモデルが中古車市場でやや高騰していた印象はあります。
しかし、2021年4月現在では中古車相場は落ち着いてきています」
また、関西圏の中古車販売店スタッフは次のように話しています。
「エスティマは最終の2019年式でも、設計自体は2006年に登場したモデルなので、13年以上経過しているといえます。そのため、よほど好きな人で無い限り中古車に殺到することはあまりありません」
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エスティマは、ミニバンジャンルを開拓したという功績や約30年の歴史からなる知名度ゆえに生産終了が大きな話題となりました。
しかし、クルマとしては古さが否めなかったこともあり、中古車市場でもさほどの影響はないようです。
また、前述の中古車販売店スタッフは、「中古車市場で高騰するのは、30年ほど経ったネオクラシックか、さらに古いモデルは希少価値で高騰する傾向にあります。あとは、元々限定●●台とかで販売されたモデルなども高騰するとおもます」と説明し、エスティマはどちらにも当てはまらないモデルだったといえます。