加藤綾菜さんが語るカトちゃんとの結婚10年。ケンカのこと、子どものこと
10年前、当時68歳だった加藤茶さん(以下カトちゃん)と、23歳だった加藤綾菜さんが、45歳の超年の差婚をし、世間を賑わせました。45歳差の結婚に、「財産目当て」といったバッシングが巻き起こり、綾菜さんには5年にも渡り、SNSなどで過激なクレームが入ったといいます。
しかし、そんな誹謗中傷にも倒れることなく夫婦愛を育んだ2人。その途中ではカトちゃんの大病や、綾菜さんの意識的な変化があったといいます。
今年で結婚10年目を迎える綾菜さんに、当時を振り返ってもらいつつ、現在のカトちゃんとの生活を教えていただきました。
加藤綾菜さん
「おしどり夫婦」のイメージも持たれるようになったお二人ですが、32歳と78歳の夫婦として、どのように暮らしているのでしょうか。実際の夫婦関係について教えてもらいました。
――普段は、年齢差によるすれ違いやケンカはありますか?
綾菜さん:これまでカトちゃんとケンカすることは、ほとんどありませんでした。すれ違いやギャップは、結婚当時から“あって当然”という気持ちだったので、ぶつかっても私が譲ることでだいたい解決していました。
言い争いになったら、私が少しクールダウンして、カトちゃんに「ごめんね。仲直りしよう」って向き合い直して握手するのがわが家のルールなんです。あと、ケンカをしても絶対に翌日には持ち越さないようにしています。カトちゃんは厳しい芸人の世界で生きており、イライラや不満を抱えて表舞台に立ってほしくないですからね。
――すてきな寄り添い方ですね。ちなみにコロナ禍になって、お二人の関係も変化がありましたか?
綾菜さん:些細なことでぶつかる事は増えました。元々ケンカは1年に1回くらいだったのですが、コロナ禍になってカトちゃんは1年間舞台がなく家にずっといる生活になりました。一方の私は、自宅でYouTubeの撮影やオンラインで打ち合わせをする生活だったのですが、「今から撮影するから、静かにしてね」って頼んだのに、横でアクション映画を見始めたりするんです(笑)。
カトちゃんとずっと一緒にいたい気持ちは変わらないんですが、さすがに自分の部屋をつくることにしました。イラッとしたら自室に戻ってクールダウンしたり、お互いの時間を楽しんだりするために使っています。とにかく、カトちゃんがカッとなって、頭に血が上らないようには気をつけています。ケンカを長引かせたくないという気持ちだけじゃなく、お医者様からも心臓の手術をしているから気をつけるようにと言われているので。わが家のケンカは命がけなんです。
――お話を聞いていて、仲がいいのはもちろんですが、綾菜さんの忍耐力のようなものを感じますが、今のような意識になるきっかけはあったのでしょうか。
綾菜さん:やっぱり、結婚当時バッシングから守り続けてもらった部分が大きいです。「守ってもらった分、この人と添い遂げたい!」という気持ちに繋がっています。当時カトちゃんの事務所には何万件もクレームが入っていたとか、当時彼の周りのほとんどの人は結婚に反対していたという事実を、じつは最近になって教えてもらいました。
また昨年のカトちゃんはコロナ禍で舞台が中止になったり、志村けんさんが亡くなり、その落ち込みから1か月間まったく家から出なかった時期がありました。そんな彼を見ていて、改めて元気になってもらいたいなって感じましたし、85歳まで舞台に立ちたいというカトちゃんの夢を叶えてあげたいという気持ちがしみじみ湧きましたね。
加藤綾菜さんインスタグラム@katoayana0412より
―インスタグラムでも度々仲良しな2ショットがアップされており、見てほのぼのする方も多いと思います。ケンカはその日のうちに握手して解決するとおっしゃっていましたが、日常のなかでの愛情表現はどんな風にしているのか、教えてください。
綾菜さん:恐らく多くの方が、私たち夫婦は“カトちゃんが私にメロメロ”ってイメージをもたれていると思うのですが、実際は逆なんです。しかも私の愛って結構重めで、スキンシップを取るのが大好きなタイプです。日常的に「かわいいなー」ってカトちゃんに抱きついたり、ほっぺにチューしたりしてます。でも、カトちゃんはきれい好きなので拭かれますけどね(笑)。その姿も愛おしいなって思って見ています。
一方でカトちゃんはベタベタするのも日常的な言葉での愛情表現も薄めです。でも2日くらい離れると大事だなって思うらしく、突然愛のつまったLINEが送られてきたりします。先日も「あやちゃんと結婚して、本当によかった」って来ました。うれしいですよね。
――結婚10年目にしてお互いがお互いのトーンで愛を表現していて、とてもすてきですね。好きの気持ちが継続する秘けつなどは、あるのでしょうか。
綾菜さん:秘けつなんて全然…。ただ私の完全な主観ですが、カトちゃんて年々カッコよくなってるんですよ! みなさんカトちゃんをカッコいい人だと思って見たことないと思うんですけど、もともと美意識がめちゃくちゃ高い人なんです。シャツも靴下もビシッとしたものでないと着ないし、10日に1回のペースで美容院に行くし、鼻毛も眉毛も歯もお手入れは完ぺきです。78歳ですが、歯は全部自分のだし、ジムに通っているから背筋もまっすぐですよ。
ただ私、好きすぎてちょっと甘やかしすぎちゃう部分があり、最近反省しているんです。家ではカトちゃんが動かずとも大丈夫なようになんでもしちゃうし、「足が痛いな」って言ったら、「じゃあ散歩とかも休んじゃえば?」ってつい言っちゃいます。でも、介護を学んで知ったのですが、これは自立支援の観点からはNGなんです。ずっと健康で長生きしてもらいたいので、最近気をつけていますね。
「最近SNSで、カトちゃんの若い頃と、俳優の菅田将暉さんがそっくりという投稿を見かけましたが、私の好みの顔は、元々菅田さん系なんです。だから、好みはじつはブレてないんですよ」そう語る綾菜さん。言葉の端々からラブラブな空気感を感じ取ることができます。
――綾菜さんは現在32歳。茶さんがご高齢とはいえ、綾菜さんご自身はお子さんをもつことについて、どのように考えているのでしょうか。
綾菜さん:結婚当初は、私も23歳で子どもが欲しいなって思っていました。カトちゃんも、最初は私のためにと考えてくれていたと思いますし、実際2人で取り組んでみようかということもありました。でも、途中でカトちゃんがパーキンソン症候群になったとき、これは負担になるなと感じて、話をするのはやめました。
改めて考えると、当時子どもができたとして、10歳でお父さんが80歳くらいですから、反抗期とか大変だったかもしれないですしね。今は子どもがいたら愛おしんだろうなって感覚を、全部カトちゃんに注いでいます。
――いろいろと考えた時期を超え、現在はスッキリとした表情で「夫婦2人でよかった」と語る綾菜さん。周りからの反応や、気持ちが揺らぐことはないのでしょうか。
綾菜さん:20代の頃は「夫婦2人生活って楽しいのかな?」って想像がつかなかったんですが、今は本当にそのよさがわかります。現実問題子どもは無理だとわかったら、落ち込むとかもありません。あと、両親が「カトちゃんのためだけに生きるって、すごくすてきなことじゃん!」って言ってくれたのも大きいです。カトちゃんが最高だったと思える人生を一緒に歩もうと思ったら、子どもへの執着はなくなりました。
執着がなくなったと言っても、子どもが嫌いってわけじゃないですよ。甥っ子とか友人の子はすごくかわいいと感じます。ただ今は、子どもの質問をされても全然嫌じゃなくなったという感じです。
年の差があるからこそ、ストンと納得できている部分はあるんじゃないでしょうか。今でこそ、子はできなかった方が私たちには幸せだったなと思います。
<撮影/石川高央 取材・文/おおしまりえ>
1988年生まれ、広島県出身。O型。’11年に加藤茶さんと結婚し、45歳の年の差婚として話題を集め、今年結婚10年目を迎える。「介護食アドバイザー」「介護職人初任者研修」(旧ヘルパー2級)、「生活習慣病予防アドバイザー資格」など、数々の資格を取得、献身的に夫を支える妻として注目を集めている。『加トちゃん・綾菜の笑ってすごせる日めくりカレンダー
』(KADOKAWA)が発売中
しかし、そんな誹謗中傷にも倒れることなく夫婦愛を育んだ2人。その途中ではカトちゃんの大病や、綾菜さんの意識的な変化があったといいます。
今年で結婚10年目を迎える綾菜さんに、当時を振り返ってもらいつつ、現在のカトちゃんとの生活を教えていただきました。
加藤綾菜さん
結婚から10年。加藤綾菜さんが振り返る夫婦関係
「おしどり夫婦」のイメージも持たれるようになったお二人ですが、32歳と78歳の夫婦として、どのように暮らしているのでしょうか。実際の夫婦関係について教えてもらいました。
●バッシングを守ってもらい「この人と添い遂げたい」と決意
――普段は、年齢差によるすれ違いやケンカはありますか?
綾菜さん:これまでカトちゃんとケンカすることは、ほとんどありませんでした。すれ違いやギャップは、結婚当時から“あって当然”という気持ちだったので、ぶつかっても私が譲ることでだいたい解決していました。
言い争いになったら、私が少しクールダウンして、カトちゃんに「ごめんね。仲直りしよう」って向き合い直して握手するのがわが家のルールなんです。あと、ケンカをしても絶対に翌日には持ち越さないようにしています。カトちゃんは厳しい芸人の世界で生きており、イライラや不満を抱えて表舞台に立ってほしくないですからね。
――すてきな寄り添い方ですね。ちなみにコロナ禍になって、お二人の関係も変化がありましたか?
綾菜さん:些細なことでぶつかる事は増えました。元々ケンカは1年に1回くらいだったのですが、コロナ禍になってカトちゃんは1年間舞台がなく家にずっといる生活になりました。一方の私は、自宅でYouTubeの撮影やオンラインで打ち合わせをする生活だったのですが、「今から撮影するから、静かにしてね」って頼んだのに、横でアクション映画を見始めたりするんです(笑)。
カトちゃんとずっと一緒にいたい気持ちは変わらないんですが、さすがに自分の部屋をつくることにしました。イラッとしたら自室に戻ってクールダウンしたり、お互いの時間を楽しんだりするために使っています。とにかく、カトちゃんがカッとなって、頭に血が上らないようには気をつけています。ケンカを長引かせたくないという気持ちだけじゃなく、お医者様からも心臓の手術をしているから気をつけるようにと言われているので。わが家のケンカは命がけなんです。
――お話を聞いていて、仲がいいのはもちろんですが、綾菜さんの忍耐力のようなものを感じますが、今のような意識になるきっかけはあったのでしょうか。
綾菜さん:やっぱり、結婚当時バッシングから守り続けてもらった部分が大きいです。「守ってもらった分、この人と添い遂げたい!」という気持ちに繋がっています。当時カトちゃんの事務所には何万件もクレームが入っていたとか、当時彼の周りのほとんどの人は結婚に反対していたという事実を、じつは最近になって教えてもらいました。
また昨年のカトちゃんはコロナ禍で舞台が中止になったり、志村けんさんが亡くなり、その落ち込みから1か月間まったく家から出なかった時期がありました。そんな彼を見ていて、改めて元気になってもらいたいなって感じましたし、85歳まで舞台に立ちたいというカトちゃんの夢を叶えてあげたいという気持ちがしみじみ湧きましたね。
●カトちゃんよりも綾菜さんの方がメロメロ?
加藤綾菜さんインスタグラム@katoayana0412より
―インスタグラムでも度々仲良しな2ショットがアップされており、見てほのぼのする方も多いと思います。ケンカはその日のうちに握手して解決するとおっしゃっていましたが、日常のなかでの愛情表現はどんな風にしているのか、教えてください。
綾菜さん:恐らく多くの方が、私たち夫婦は“カトちゃんが私にメロメロ”ってイメージをもたれていると思うのですが、実際は逆なんです。しかも私の愛って結構重めで、スキンシップを取るのが大好きなタイプです。日常的に「かわいいなー」ってカトちゃんに抱きついたり、ほっぺにチューしたりしてます。でも、カトちゃんはきれい好きなので拭かれますけどね(笑)。その姿も愛おしいなって思って見ています。
一方でカトちゃんはベタベタするのも日常的な言葉での愛情表現も薄めです。でも2日くらい離れると大事だなって思うらしく、突然愛のつまったLINEが送られてきたりします。先日も「あやちゃんと結婚して、本当によかった」って来ました。うれしいですよね。
――結婚10年目にしてお互いがお互いのトーンで愛を表現していて、とてもすてきですね。好きの気持ちが継続する秘けつなどは、あるのでしょうか。
綾菜さん:秘けつなんて全然…。ただ私の完全な主観ですが、カトちゃんて年々カッコよくなってるんですよ! みなさんカトちゃんをカッコいい人だと思って見たことないと思うんですけど、もともと美意識がめちゃくちゃ高い人なんです。シャツも靴下もビシッとしたものでないと着ないし、10日に1回のペースで美容院に行くし、鼻毛も眉毛も歯もお手入れは完ぺきです。78歳ですが、歯は全部自分のだし、ジムに通っているから背筋もまっすぐですよ。
ただ私、好きすぎてちょっと甘やかしすぎちゃう部分があり、最近反省しているんです。家ではカトちゃんが動かずとも大丈夫なようになんでもしちゃうし、「足が痛いな」って言ったら、「じゃあ散歩とかも休んじゃえば?」ってつい言っちゃいます。でも、介護を学んで知ったのですが、これは自立支援の観点からはNGなんです。ずっと健康で長生きしてもらいたいので、最近気をつけていますね。
●母性をカトちゃんに注ぐ。夫婦2人で心からよかったと思う
「最近SNSで、カトちゃんの若い頃と、俳優の菅田将暉さんがそっくりという投稿を見かけましたが、私の好みの顔は、元々菅田さん系なんです。だから、好みはじつはブレてないんですよ」そう語る綾菜さん。言葉の端々からラブラブな空気感を感じ取ることができます。
――綾菜さんは現在32歳。茶さんがご高齢とはいえ、綾菜さんご自身はお子さんをもつことについて、どのように考えているのでしょうか。
綾菜さん:結婚当初は、私も23歳で子どもが欲しいなって思っていました。カトちゃんも、最初は私のためにと考えてくれていたと思いますし、実際2人で取り組んでみようかということもありました。でも、途中でカトちゃんがパーキンソン症候群になったとき、これは負担になるなと感じて、話をするのはやめました。
改めて考えると、当時子どもができたとして、10歳でお父さんが80歳くらいですから、反抗期とか大変だったかもしれないですしね。今は子どもがいたら愛おしんだろうなって感覚を、全部カトちゃんに注いでいます。
――いろいろと考えた時期を超え、現在はスッキリとした表情で「夫婦2人でよかった」と語る綾菜さん。周りからの反応や、気持ちが揺らぐことはないのでしょうか。
綾菜さん:20代の頃は「夫婦2人生活って楽しいのかな?」って想像がつかなかったんですが、今は本当にそのよさがわかります。現実問題子どもは無理だとわかったら、落ち込むとかもありません。あと、両親が「カトちゃんのためだけに生きるって、すごくすてきなことじゃん!」って言ってくれたのも大きいです。カトちゃんが最高だったと思える人生を一緒に歩もうと思ったら、子どもへの執着はなくなりました。
執着がなくなったと言っても、子どもが嫌いってわけじゃないですよ。甥っ子とか友人の子はすごくかわいいと感じます。ただ今は、子どもの質問をされても全然嫌じゃなくなったという感じです。
年の差があるからこそ、ストンと納得できている部分はあるんじゃないでしょうか。今でこそ、子はできなかった方が私たちには幸せだったなと思います。
<撮影/石川高央 取材・文/おおしまりえ>
【加藤綾菜さん】
1988年生まれ、広島県出身。O型。’11年に加藤茶さんと結婚し、45歳の年の差婚として話題を集め、今年結婚10年目を迎える。「介護食アドバイザー」「介護職人初任者研修」(旧ヘルパー2級)、「生活習慣病予防アドバイザー資格」など、数々の資格を取得、献身的に夫を支える妻として注目を集めている。『加トちゃん・綾菜の笑ってすごせる日めくりカレンダー
』(KADOKAWA)が発売中