事故や災害に備えておきたい金融機関や保険のリスト。意外なメリットも
東日本大震災から10年がたちました。だんだんと「備える気持ち」が薄れていませんか?
ライフオーガナイザーの下村志保美さんは、災害だけではなく、急な病気や事故に備えて「まさかリスト」をつくっているそうです。詳しく伺いました。
災害だけでなく、病気や事故のなどの「まさか」も、いつやってくるかわかりません。そのときになってあわてた状態で、本人しかわからない情報を探したり、たくさんの書類のなかから必要なものを見つけ出すのは至難の業です。
ここでは、そんな事態に備えたわが家の「まさか」リストをご紹介します。
保険関係の書類は「人別」にファイリング
生命保険、医療保険などの書類は人別にファイリングしています。
・私が入院した
・夫が事故にあった
このような場合、複数の保険を使うことも。人別にまとまっていた方が、保険の請求漏れがないのです。
また私は各社の証券を一つのポケットにまとめて入れています。
雑然として見えますが、取り出すときはこのポケット一つから出せばいい。
一枚一枚別のポケットに入れると、取り出すときも一枚一枚手間がかかります。きれいに見えることよりも、使う場面の便利さを優先した収納です。
そしてこの保険証券を一冊にまとめたファイルの一枚目には、わが家の金融機関リストを入れています。
どの銀行にだれ名義の口座があるのか、どの保険会社に入っていて、どんな補償があるのかなどを一枚の紙にまとめています。
最近は通帳のない銀行もあるので、こうやって書き記しておかないと、家庭の金融機関を管理している私になにかあったときに家族が困ります。
また保険の情報も一覧にしておくことで、いざというときに慌てて探したり調べたりしなくてすみます。
このリストは夫の実家、私の実家にも渡しています。火事や災害で自宅に保管しているリストがなくなっても、離れた場所にある実家に置いてあれば安心です。
こうやって実家に渡すことはもう一つ別の意味があります。
年齢の順番を考えると、双方の親たちの介護をするのは私たち夫婦です。その際に金融機関や保険のリストがあると助かりますが、いきなり親たちに「どんな保険に入っているか教えて」とは言いにくいですよね。ましてや銀行口座を教えろとは言い難い。
ですが親が介護状態になったとき、そしてその先を想像すると、それらがわかっていないと後々大変ですので、あらかじめまとめておいてもらいたい。
先に子世代の私たちがリストを渡すことで、親世代の抵抗も少しは減るかと思います。
こちらは夫の母がまとめてくれたリストです。離れて暮らしているので、持病やかかりつけ医も書き出してもらいました。
年賀状のやりとりが減っている昨今では、お通夜やお葬式にだれを呼んでいいのかわからないということもあるようです。
また口座引き落とし一覧は友人のお母様が亡くなられた際、なんの引き落としかわからないものがあって困ったという話を聞きました。
離れて暮らしていると親の暮らしも見えにくくなりますので、元気なうちにリストをつくっておいてもらえると助かります。
私が自分の家のリストをつくったのは手術を控えたときでした。命に関わる病気ではなかったものの、そういうときに作成するのはなんとも気分が落ち込むものです。
親にリストづくりをお願いするタイミングも、元気なときなら頼みやすい。弱っているときに「保険のリストを」とは言われたくないですよね。
元気なときほど「後でいいか」と思いがちですが、元気なときこそリストづくりのタイミングなのです。
●教えてくれた人
ライフオーガナイザー、ファイナンシャルプランナー、家計アドバイザー。「空間・お金・心」の3つを整えることで、忙しい女性をサポートする「PRECIOUS DAYS
」を主宰。著書に『片づけのプロが教える心地いい暮らしの整え方
』(三笠書房刊)がある
ライフオーガナイザーの下村志保美さんは、災害だけではなく、急な病気や事故に備えて「まさかリスト」をつくっているそうです。詳しく伺いました。
保険に銀行、連絡先。家族や両親、義両親の「まさか」リストをまとめましょう
災害だけでなく、病気や事故のなどの「まさか」も、いつやってくるかわかりません。そのときになってあわてた状態で、本人しかわからない情報を探したり、たくさんの書類のなかから必要なものを見つけ出すのは至難の業です。
ここでは、そんな事態に備えたわが家の「まさか」リストをご紹介します。
●保険関係の書類は人別にファイリングしておく
保険関係の書類は「人別」にファイリング
生命保険、医療保険などの書類は人別にファイリングしています。
・私が入院した
・夫が事故にあった
このような場合、複数の保険を使うことも。人別にまとまっていた方が、保険の請求漏れがないのです。
また私は各社の証券を一つのポケットにまとめて入れています。
雑然として見えますが、取り出すときはこのポケット一つから出せばいい。
一枚一枚別のポケットに入れると、取り出すときも一枚一枚手間がかかります。きれいに見えることよりも、使う場面の便利さを優先した収納です。
●金融機関・保険リストで、「もしも」に備える
そしてこの保険証券を一冊にまとめたファイルの一枚目には、わが家の金融機関リストを入れています。
どの銀行にだれ名義の口座があるのか、どの保険会社に入っていて、どんな補償があるのかなどを一枚の紙にまとめています。
最近は通帳のない銀行もあるので、こうやって書き記しておかないと、家庭の金融機関を管理している私になにかあったときに家族が困ります。
また保険の情報も一覧にしておくことで、いざというときに慌てて探したり調べたりしなくてすみます。
このリストは夫の実家、私の実家にも渡しています。火事や災害で自宅に保管しているリストがなくなっても、離れた場所にある実家に置いてあれば安心です。
こうやって実家に渡すことはもう一つ別の意味があります。
●親の金融機関リストは「交換」でもらう
年齢の順番を考えると、双方の親たちの介護をするのは私たち夫婦です。その際に金融機関や保険のリストがあると助かりますが、いきなり親たちに「どんな保険に入っているか教えて」とは言いにくいですよね。ましてや銀行口座を教えろとは言い難い。
ですが親が介護状態になったとき、そしてその先を想像すると、それらがわかっていないと後々大変ですので、あらかじめまとめておいてもらいたい。
先に子世代の私たちがリストを渡すことで、親世代の抵抗も少しは減るかと思います。
こちらは夫の母がまとめてくれたリストです。離れて暮らしているので、持病やかかりつけ医も書き出してもらいました。
●お葬式に呼ぶ人を連絡先リストにまとめておく
年賀状のやりとりが減っている昨今では、お通夜やお葬式にだれを呼んでいいのかわからないということもあるようです。
また口座引き落とし一覧は友人のお母様が亡くなられた際、なんの引き落としかわからないものがあって困ったという話を聞きました。
離れて暮らしていると親の暮らしも見えにくくなりますので、元気なうちにリストをつくっておいてもらえると助かります。
私が自分の家のリストをつくったのは手術を控えたときでした。命に関わる病気ではなかったものの、そういうときに作成するのはなんとも気分が落ち込むものです。
親にリストづくりをお願いするタイミングも、元気なときなら頼みやすい。弱っているときに「保険のリストを」とは言われたくないですよね。
元気なときほど「後でいいか」と思いがちですが、元気なときこそリストづくりのタイミングなのです。
●教えてくれた人
【下村志保美さん】
ライフオーガナイザー、ファイナンシャルプランナー、家計アドバイザー。「空間・お金・心」の3つを整えることで、忙しい女性をサポートする「PRECIOUS DAYS
」を主宰。著書に『片づけのプロが教える心地いい暮らしの整え方
』(三笠書房刊)がある