悪徳業者に引っかからないよう、見積もりを確認するようにしよう

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【家電コンサルのお得な話・38】 皆さんは、家の水栓(蛇口)からの水漏れやコンセント交換などの小口工事を依頼するとき、決まって依頼する業者をお持ちだろうか。つい先日、筆者の友人が経験した話では、「冷蔵庫に貼るマグネットシールの業者」に依頼したところ、数万円もの金額を支払わされたとのこと。悪徳業者にひっかからないように、安心して依頼できる地元の業者を普段からチェックしておきたい。

 筆者の友人の話では、水栓からポタポタと水が漏れ出したため、よくポストに投函されている「マグネットシールの業者」に依頼したそうだ。

 友人は、パッキンを交換する程度だろうと思い、80歳を超える母親に業者の対応を任せて勤めに出たが、仕事が終わって帰ってみると、訪問した業者は十分な説明もせずに、水栓の交換を行って数万円の金額を支払わされたとのこと。

 もちろん、マグネットシール配布業者のすべてがそうだというのではなく、中には「水漏れ」という軽微なトラブルを利用して、高額請求をしたり、洗面台やキッチン本体を売りつける悪徳業者もいるということである。

 また、こういった水のトラブル以外にも、浴室換気扇やコンセント交換などの小口工事でも、工賃という不明瞭な部分があるため、どうしても消費者に分かりにくい料金体系になる。これは、ネットで訴求している業者も同じで、「○○円〜」という「〜」が曲者のため、必ず先に見積り金額を確認することが大切である。

 水栓やコンセント等は消耗品である。例えば、コンセントは一般的に耐用年数が10年といわれている。実際に10年で交換する人は少ないだろうが、コンセントプラグをよく抜き差ししているとコンセント内部の接触面が緩んでくる。これを放置すると、接触面積が少なくなって負荷が大きくなり、最悪の場合、発火する可能性もある。

 このように、小口工事は遅かれ早かれ「誰にも生じる必要な工事」で、信頼できる業者選びが一番のポイントになる。

 こう書けば「コンセント交換なんか自分でできるのでは?」と思われる人もいるだろう。しかし、コンセント交換は電気工事士の資格が必要である。水栓交換は自分でもできる工事に思えるが、接続部分で水漏れが起これば家屋の腐食にもつながるため、業者に依頼することが望ましい。そもそも、水道工事のほとんどは資格が必要である。

 業者選びとしては所在地と必要資格が確認でき、地域に根差しているところがおすすめである。最近では、地域電器店やガスショップでもリフォームを扱う店が増えており、相談もしやすいので、一度相談して確認しておき、いざというときに慌てて悪徳業者に引っかからないようにしていただきたいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

堀田泰希

1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。