『チルドレン・オブ・モルタ』レビュー、ど根性一家がダンジョンに挑むハクスラ

 ドット絵ってなんであんなにワクワクするんでしょうね! 素朴でカワイイのにちゃんと感情移入できますし、とてもドラマチックな表現技法です。特に、もくもくと遊ぶゲームと相性がいいなと感じます。

DMM GAMESが2020年12月17日に発売した『チルドレン・オブ・モルタ 〜家族の絆の物語〜』(以下、チルドレン・オブ・モルタ)は、まさにもくもくと遊んでしまうタイプのドット絵アクションRPGです。

対応プラットフォームはPlayStation4、NintendoSwitch、そしてPC(DMM GAME PLAYER)で、価格はパッケージ版4378円(税込)/ DL版・PC版3960円(税込)。

こちらはパブリッシャーさんから「きっと気に入ると思います!」とPlayStation4版のサンプルをご提供いただきました。たしかに気に入りました。毎晩あそんでる。ということで正直にレビューします。

こちらのタイトルはいわゆる「ハックアンドスラッシュ(ハクスラ)」と呼ばれるジャンルのゲームです。

この手のゲームは初プレイなのですが、「マジで?」ってくらいせわしなく出てくる敵を無心になってなぎ倒していくのが快感。加えて自動生成のダンジョンとキャラ育成にやみつきになりました。

モルタがあまりにも面白かったので、ハスクラの名作と言われるディアブロもやろうかなと思ってます。ちなみにハスクラ好きの友達はモルタを絶賛していました。

チルドレン・オブ・モルタ~家族の絆の物語~ - PS4(Amazon)

チルドレン・オブ・モルタ~家族の絆の物語~ - Switch(Amazon)

ダンジョン突入から2分で死

まずは簡単な設定とストーリをご紹介します。プレイヤーは“ベルグソン一家”となってゲームを進めます。幻想的な大自然に囲まれて暮らすベルグソン家のみなさんは、ある日世界のピンチに気づきます。モルタ山から<堕落>という禍々しいものが噴出しているのです。そこで家族総出で謎を解き、世界と我が家の平和を守るぞ! というのがメインストーリー。

▲しっとり綺麗なドット絵。真ん中に見えるのが名峰モルタ山

で、入るたびに構造が変わるダンジョンにベルグソン家から代表を一人送り込むのですが、油断するとすぐ死にます。いっぱいいる敵がめちゃくちゃ追っかけてくるんですよ。

▲尋常じゃない数!(これはまだ少ない方)

 

▲油断するとすぐ囲まれる。立ち止まる暇などない

 ▲お助けアイテムは揃ってます。自動生成ダンジョンなので毎回何が出てくるかわかりません。こういう運の要素が楽しいんですよね

 ▲ちょっとしたイベントも発生します。緩急があってよし。あとアルパカかわいい

死んでも死んでも蘇る一家

死んでしまうとダンジョンから追い出され、家族の待つ家に不思議なパワーを使って帰宅します。ベルグソン家は、何度ボスに吹っ飛ばされようが再チャレンジをやめない根性のある一家なのです。

自動生成ダンジョンのゲームといえば名作『風来のシレン』を思い出しますが、シレンのように「死すればすべて失う」仕様ではないため、お金やアイテムは家に持ち帰れますし、レベルも引き継げます。右肩上がりのあたたかい世界だ!

▲死亡後のリザルト画面。ここの読み込みがちょっと重たいのが気になります

ダンジョンを駆けずり回ってかき集めたお金はパラメータ強化に使います。

▲ベンおじさんにお金を渡すと工房であれこれ便利なスキルアップ機能を作ってくれるのです

報酬やレベルを引き継げるとはいえ、序盤は数分に一度死にます。ボスだって最初の数回はどうやったら勝てるのかまったくわからない。だからこそ、勝った時の爽快感たるや! そして“家族”がいるからこのゲームはより深く楽しいのです。

家族の一体感でサバイバル

タイトルに「家族の絆」とあるように『チルドレン・オブ・モルタ』は家族を意識しながらゲームを進めたくなります。世界観とシステムがきれいに合体してる。

まず、一度のダンジョン探索につき選べるのはベルグソン家のうち一人だけですが、家族それぞれが異なる武器や能力や特徴を持っているので、誰を突入させるかを考えるのが楽しいのです。

▲打たれ弱くレンジが狭い次男。でもすばしっこさはピカイチ

もちろん「頑丈なお父さんだけで突破!」というふうに、プレイヤーが扱いやすいキャラクターだけで進めることもできますよ。でも、長女も次男も育てると、家族みんなにスキルアップの恩恵がうまれます。冒頭でも書いた通りマジで死にまくるので、こっちは少しでも強くなりたいのです。爪に火をともすようにカツカツ進めるゲームが大好物な私としてはこのシチュエーションは大変アツい。

▲ちなみに、こっちが超苦労して進んでるダンジョンの奥地には、涼しい顔して調査中のばあちゃんがちょいちょいいます。ばあちゃん、どうやってここに来たんだ?

ナレーションだけで進む物語

ダンジョンを探索するたびに物語が進みます。すべて一人の男性のナレーションで語られます。ナレーターは声優の土師孝也さん。ハリポタのスネイプ先生の声です。

このナレーションのみの進行がものすごく心地よい。私は他人の話をあまり聞かないので、ゲームのキャラクターの会話も半分くらい聞き流す癖があるのですが、本作ではちゃんとフンフンと聞いてます。

▲一日の終わりに暖炉を囲むベルクソン一家。猫もいるよ

ダンジョン探索の合間にベルグソン家の日常を垣間見れます。ゲームの進行にあわせて家の様子も変わっていきます。

▲細かな演出がたくさんあって見飽きない。絵がきれいだからこその楽しみだと思います

PlayStation4でコツコツと遊んでいますが、持ち運べるNintendo Switch版も魅力的です。ただ「ダンジョン1回、10分だけ遊ぶ」というつもりで始めても2時間くらい経っているので移動中遊べるかなあ。ということでコツコツ系のアクションRPGが好きな方、『チルドレン・オブ・モルタ』おもしろいですよ!

チルドレン・オブ・モルタ~家族の絆の物語~ - PS4(Amazon)

チルドレン・オブ・モルタ~家族の絆の物語~ - Switch(Amazon)

Published in Japan by EXNOA LLC. © 11 bit studios S.A. and Dead Mage Inc. Children of Morta, the Children of Morta logo, the 11 bit studios logo and the Dead Mage logo are trademarks of 11 bit studios S.A. and/or Dead Mage Inc. All rights reserved.