クリストファー・ノーラン、『TENET テネット』で爆破するためジャンボジェットを衝動買い
クリストファー・ノーラン監督が、新作タイムサスペンス映画『TENET テネット』の爆破シーンに使うため、本物の大型旅客機ボーイング747を衝動買いしたと Total Film 誌に明かした。
未来に起こる第3次世界大戦を防ぐべく、「TENET(テネット)」という謎の言葉を武器に戦うエージェント(『ブラック・クランズマン』のジョン・デヴィッド・ワシントン)を主人公にした本作。普通のタイムトラベル物とは一味違う、逆転する時の中で展開するスリリングなスパイアクションとして注目されている。先日公開された最新予告の最後には、ボーイング747が格納庫に激突、爆破するシーンがあったが、これはレプリカやCGではなく、本物の飛行機を本当に破壊しているのだという。
生の迫力を求め、極力CGに頼らない映画作りで知られるノーラン監督だが、このシーンに関してはもともと「ミニチュアとビジュアルエフェクトを使って撮影しようと計画していた」と打ち明ける。しかし、カリフォルニア州ビクタービルでロケハンをしていたチームがそこで大量の古い飛行機を見つけたことで、全ては変わった。「僕たちは計算をしてみて……ミニチュアを作ったりCGでやるよりも、本物の大きな飛行機を買ってカメラの前で実際にそのシーンをやった方が実際は効率的ということが明らかになったんだ」
「変な話だけど、ある意味、衝動買いのようなものだと思う」と笑ったノーラン監督。「でもそうしたことで、とても上手く行った。特殊効果スーパーバイザーのスコット・フィッシャーとプロダクションデザイナーのネイサン・クロウリーがこの派手なシーンをカメラの前でどうやるか考えてくれたんだ。とてもエキサイティングだったよ」と満足げに語っている。
主人公の相棒役のロバート・パティンソン(『トワイライト』シリーズ)もこのシーンの撮影には衝撃を受けたようで、「ワンシーンのためにボーイング747を買って爆破するなんて」「バカみたいに大胆だよね」と笑って振り返っていた。『TENET テネット』は9月18日に日本公開。(編集部・市川遥)