岡山県民しか入手できない? 謎の勲章「Aバッジ」に注目...その正体を県に聞いた
突然だが、みなさんは岡山県民だけが貰えるというこんなバッジをご存知だろうか。
Aバッジってなんぞ(画像は武尊(ぶそん)@busonsanさん提供)
その名も「Aバッジ」。岡山県の公立学校では、8種目の体力テストで総合評価「A」を獲得した者だけが手に入れることができる、いわば「勲章」のようなものだ。
ツイッターではこれが岡山独自の慣習だということで話題に。岡山出身と思われるユーザーからは、
「全国民Aとったら、貰えると思ってました」
「みんな小学生の頃Aバッチ貰うために体力テスト頑張らんかったん?友達に言われて震えたんだけど」
「これ貰うために小学生の時スポーツテスト死ぬ気で頑張ったのを思い出す(結果 一度も貰えず)」
といった驚きの声があがっている。
このAバッジ、本当に岡山限定なのか。というか、そもそも何でバッジを配っているのか――Jタウンネットは2020年4月6日、岡山県教育庁に話を聞いた。
バッジは半世紀前に登場?
保健体育課学校体育班の担当者によれば、配布対象となるのは県が実施する「新体力テスト」でA判定をとった小学1年生〜中学3年生。種目は小学5年生・中学2年生対象の全国体力テストと同じで、8種目の合計点が一定基準(年齢により異なる)を超えた場合にAと判定される。
「Aバッジ」が登場したのは1999年。それ以前は「1級バッジ」を配布していた。名前が変わったのは新体力テストの内容が変わり、判定が数字からアルファベットになったからだ。
少なくとも昭和40年代には1級バッジが存在していたといい、バッジとしては半世紀近い歴史を持つ。配布し始めた正確な時期や導入経緯は分からないが、現在のAバッジの配布を続けている理由を聞くと、
「児童・生徒の体力づくり、スポーツ・運動への関心や意欲向上のために配布しています」(保健体育課学校体育班・担当者)
とのこと。政令指定都市である岡山市には市の教育委員会から、その他の市町村には県から配布している。デザインは99年から変わっていないという。
また、Aバッジは岡山特有のもので間違いないとのことで、
「他の都道府県ではA判定の児童に賞状を配るとか、違う形で同じようなことをしている場合はあります」(保健体育課学校体育班・担当者)
としている。
例年テストを受ける約14万人中、Aバッジの取得者は2万人前後。岡山でしか手に入れられないため、ゲットした人は大切に持っておくといいだろう。