お好み焼きをひっくり返すときに使う、平べったい金属の調理器具。みなさんはあの道具のことを何と呼んでいるだろうか。

筆者はヘラと呼ぶが、関東出身の編集部員はコテと呼んでいるとのこと。もしかして地域によって呼び方が異なるのだろうか...。

Jタウンネットは2019年10月31日から20年3月18日の期間、「お好み焼きをひっくり返すアレ、何て呼ぶ?」というテーマで投票を行った(総得票数1551票)。

選択肢は「コテ」「ヘラ」「テコ」「カエシ」「その他」。はたしてどの呼び名が一番メジャーなのだろうか。

東はヘラ、西はコテが優勢

まずは都道府県別に見ていこう。地域ごとに最も票を集めた呼び名で日本地図を塗り分けると、次のような結果になった。



きれいにコテ派とヘラ派に分かれた。

福井・岐阜・愛知以東を東日本、三重・滋賀以西を西日本とする。東日本は23地域のうち、15地域でヘラ優勢、6地域でコテが優勢という結果に(残りの2地域は結果が拮抗)。

対して西日本は24地域のうち、14地域がコテ、7地域がヘラとなっている(同じく3地域が拮抗)。とくに近畿地方はコテ派が集中している結果となった。

関西風・広島風のお好み焼きで知られる地域を詳しく見てみよう。

まず広島では、ヘラが94.1%、コテが5.9%とヘラが圧倒的多数を占める結果に。一方の大阪では、コテが62.2%、ヘラとテコがそれぞれ17.9%、カエシとその他があわせて1.9%となっている。広島と関西のお好み焼きは、作り方や味だけでなく、調理器具の呼び名も異なる結果となった。

「テコ」と「カエシ」はどこの地域?

続いて全体の結果がこちらだ。



もっとも多いのは「コテ」で44.8%。次いで「ヘラ」が42.8%と、コテをわずかに下回る結果になった。ツイッターであがっていた「テコ」「カエシ」の呼び名は少数派で、いずれも1ケタ台。全体の8割以上の人が「コテ」もしくは「ヘラ」と呼んでいることが分かった。

先ほどの日本地図と同様に、投票率で見ても東日本はヘラ派の割合が全国平均より多く、西日本はコテ派の割合が多い結果に。なかでも近畿2府5県では、コテ派の割合が60.9%、ヘラ派が20.6%で、全国の結果とは大きく異なっている。

ちなみに、全国では少数派の「テコ」だが、近畿地方では少し様子が異なる。

大阪ではテコの得票率はヘラと同じ17.8%。兵庫ではヘラ(18.9%)よりテコ(20.8%)の方が多い結果となっている。近畿地方全体で見てもテコ派が15.4%と、全国平均の倍以上の数字が出ているのだ。

どうやら、「テコ」は関西人が比較的よく使う言葉らしい。