しくじり先生モバイルプリンス著「13歳からのスマホルール」は小中学生必読のネット指南書
エンガジェ編集長ACCNによる業界関連本著者インタビュー第3弾は、沖縄でご年配の方々向けにスマホやタブレットの使い方教室を開いてらっしゃる元芸人の島袋コウ先生(モバイルプリンス)。
前回の石川温氏「これからの5Gビジネス」、前々回の鈴木朋子さん「親が知らない子どものスマホ」のインタビューと異なるのは、私が本を読む前にお話を伺っている点です。それともう一点、少々内輪ネタが過ぎました。13歳未満の方はご注意ください。
島袋 いえいえ見本誌を取りに来たついでですから。はい、初めて出させていただきます。処女本ですね。
──童貞が出しても処女本になるの?
島袋 まだそのキャラ引きずらないといけませんかw ちなみに私、子供4人目できました。
──おー、それはそれは、おめでとう! リリースはいつ?
島袋 5月です。あ、本のほうですか? 2月3日になります!
──これでTV出演もまた増えるねー。著書があると、やっぱ全然違うって石川さんも言ってたよ。
島袋 念願の本が出せて光栄なんですが、これも矢崎さん(ACCN)のお陰なんですよ。
──またまたw なんもしてませんがな。
島袋 本当なんですって。私、2014年に独立し、上京して本格的にこの分野のライター業に就こうと考えていたんです。2015年、沖縄でAUGMが開催されたときに矢崎さんがいらっしゃって、デートしたじゃないですか、廃墟を巡ったりw
──あー、行った! 有名なホテルの廃墟w
島袋 そのとき、いろいろと相談に乗っていただいて。上京するより地元でやったほうが個性が活かせていいよって助言くれたんですよ。
──それ、K君に言ったんじゃなかったかな......。
島袋 確かにKさんにもM県に残れって同じ助言されてましたけどw すごく納得して、沖縄での仕事を増やしていくことにしたんです。スクールを始め、その活動を地元の新聞に取り上げられ、それきっかけで連載をもつことになりました。その約2年半ぶんの連載を再構築し、旬報社さんが出版してくださったのです。
──あら、琉球新報だったのね。父親が連載してるわw
島袋 そうなんですよ! 矢崎さんのお父様と同じ紙面に載せていただいて、ホントご縁を感じています。
▲プロフィールにちゃんとEngadgetって書いてくれたのね、偉い偉い。週刊アスキーってより、ほとんどリスキーだったような気がする
──「しくじりから学ぶ」ってのが、いかにもプリンスらしいね。むりやり5Gにも掛けたらよかったのに。石川さんの本バカ売れらしいよ。
島袋 末永く売れたらというあざとい気持ちもあり、長持ちする内容を心がけましたw TV番組は意識してますが、私自身の失敗談に基づいているわけではなく、リアルな事例から子供たちにネットとの向き合い方を学んでもらう趣旨です。鈴木朋子さんの著書は年頃のお子さんを持つ親御さん向けでしたが、この本は子供たち自身を含め、より幅広い層に読んでもらえたらなと。
──末永く、幅広い層にと......ホントあざといわw ルビってたいへんなのよ。そういうわけで内容がスマホルールというよりネットルール寄りになっているのね。
島袋 10代にとってスマホ=ネットじゃないですか。我々のような端末好きのギークって、若い子にもいますが、ごく少数ですよね。
──鈴木さんもおっしゃってましたね。今どきの若い子にとって、ネットってリアルの延長でしかないと。
島袋 そうなんですよ、だから危険なんです。結構リアルに実名とか情報も晒してますし。
──大人が想像する以上にネット上で出会ってしまっている、と鈴木さんもおっしゃってた。
島袋 ネットで知り合った身元のわからない人と会ってはいけないって、みんな頭ではわかってはいるんです。しかし、リアルな世界に話を聞いてくれる人がいなかったりする。オジサンは下心で近付いて来ているとしても、話は聞いてくれるじゃないですか。利害が一致してしまうんですよね。
──うんうん、子供に限らず話を聞くというのは最も重要な愛情表現と思う。とはいえ、環境は各々複雑だったりするから難しい問題。やはりスマホは便利すぎたんだね。
島袋 簡単に発信できてしまいますからね。自分自身の世界が狭いから、その発信が世界につながっているという認識が薄いんです。身近な出る杭をネットへの書き込みで打つことで、人を傷つけたり、場合によっては犯罪に巻き込まれてしまう。書き込みをした人も、逆に今度は自分が叩かれる立場になることを想像して、挑戦ができなくなってしまうんですよ。
──大人もやるよね、会社や上司の愚痴をFacebookに書き込んだりさー。
島袋 はい、年齢ではないですよね。スマホを持つには、倫理観のある人間であることが大事です。
──グロにフェイクに海賊版......誘惑の見本市みたいなところだものね。
島袋 もちろん、夢もあるんです。本書は子供たちの無事故を願って書いているのでネガティブなネタが多くなっていますが、ネットがきっかけで人生開花した人もたくさんいるわけですから。ネットウォッチャーのおおつねまさふみさんって、クラスでは隅っこで傍観していたタイプだと思うんですよ。しかし、ネットのおかげで、そういう人が話題の中心になれた。
──おちゅーんは学級委員とかはやっておらんと思う、知らんけどw
島袋 インフルエンサーに対する憧れもすごく強いんです。この業界もPC世代からスマホ世代の方が増えて変わりつつあると思いません?
──まさにテレビ・雑誌世代からネット世代へという感じよね。業界は、まぁ順当に高齢化が進んでるけど、ブロガーさんとかは。
島袋 20代、30代のブロガーの方々ってファッショナブルで、華やかさを感じませんか? みんなネットが好きで、ほかの媒体に頼らずスターになった。
──ゴリミーとか見てるとそうね。同世代では? 小さなお子さんもいらして。4人はおらんと思うが。
島袋 4人は沖縄の水準でもかなり高いほうですw この本も現在の倫理観で書かれているので、末永く売りたいとは言いましたけど、時代に合わせてのアップデートは必要と考えてます。ただ、変わらないのは人を傷つけて自分にいいことは絶対にないということと、大量の情報や選択肢のなかから自分で答えや生き方を見つけるのが最も重要だということです。
──と、あとがきに書いてあるw
島袋 はい、そこが一番熱が入ってますw
──スクールの生徒さん(ご高齢者の方々)は、この辺りどうなのかしら?
島袋 また別次元ですね。先にスマホの使い方とかを理解された方が、別な生徒さんに直接教えてあげるような場面があったりするのですが、そういうときって結構、異性を意識されてますw あら、カッコイーとかw
──生まれ落ちたときから死ぬまで、人は恋の奴隷なのですなぁ。みなさん、どういうことが困難なの?
島袋 いろいろですが、まぁまずパスワードですね。Apple IDなんてIDもパスワードも長いしルールは複雑だしで、誰ひとりとして覚えられない。あれはもう制度が破綻しています。
──小中学生は何でもスクショ世代って鈴木さんの本に書いてあったけど、そこは同じ?
島袋 いやいや、スクショなんてできないです。同時押しって、相当高等なテクニックになりますw
──いつかできなくなるのかな......。今日はありがとう、ゆっくり拝読させていただきますね。改めて、童貞本出版おめでとう!
島袋 ありがとうございます。石川さんの本に負けないくらいイラストもたくさん入ってます。こたにてぃーさんという方なのですが、2年半の間にグングン画力が上がってて統一感なくなっていますw ここも隠れた見どころかと。
▲なるほど、同一人物によるイラストとは思えない......。個人的には、初期の頃のほうが独特な味があって好きかも! 連載を再構築しているので、描かれた順番に出てくるわけではないのがまた面白い
──ゆっくりされていくのかしら?
島袋 スクールがあるので......。ただ、ウーバーイーツだけ頼んでみようかと。まだ沖縄やってないので。
──つけ麺ね。
モバイルプリンスこと島袋コウ氏著「しくじりから学ぶ 13歳からのスマホルール」は旬報社より2月3日、1540円(税込)で発売です。電子版はないそうですので、紙の匂いを嗅ぎながら読みましょう。教育機関の方へも強くオススメします(教育関係者がここ読んでいるとは思えませんが......)。
前回の石川温氏「これからの5Gビジネス」、前々回の鈴木朋子さん「親が知らない子どものスマホ」のインタビューと異なるのは、私が本を読む前にお話を伺っている点です。それともう一点、少々内輪ネタが過ぎました。13歳未満の方はご注意ください。
関連: 「これからの5Gビジネス」著者 石川温氏インタビュー
関連:「親が知らない子どものスマホ」著者 鈴木朋子さんに訊く
──はるばるスミマセンねぇ先生。本を出されるのは初めて?関連:「親が知らない子どものスマホ」著者 鈴木朋子さんに訊く
島袋 いえいえ見本誌を取りに来たついでですから。はい、初めて出させていただきます。処女本ですね。
──童貞が出しても処女本になるの?
島袋 まだそのキャラ引きずらないといけませんかw ちなみに私、子供4人目できました。
──おー、それはそれは、おめでとう! リリースはいつ?
島袋 5月です。あ、本のほうですか? 2月3日になります!
──これでTV出演もまた増えるねー。著書があると、やっぱ全然違うって石川さんも言ってたよ。
島袋 念願の本が出せて光栄なんですが、これも矢崎さん(ACCN)のお陰なんですよ。
──またまたw なんもしてませんがな。
島袋 本当なんですって。私、2014年に独立し、上京して本格的にこの分野のライター業に就こうと考えていたんです。2015年、沖縄でAUGMが開催されたときに矢崎さんがいらっしゃって、デートしたじゃないですか、廃墟を巡ったりw
──あー、行った! 有名なホテルの廃墟w
島袋 そのとき、いろいろと相談に乗っていただいて。上京するより地元でやったほうが個性が活かせていいよって助言くれたんですよ。
──それ、K君に言ったんじゃなかったかな......。
島袋 確かにKさんにもM県に残れって同じ助言されてましたけどw すごく納得して、沖縄での仕事を増やしていくことにしたんです。スクールを始め、その活動を地元の新聞に取り上げられ、それきっかけで連載をもつことになりました。その約2年半ぶんの連載を再構築し、旬報社さんが出版してくださったのです。
──あら、琉球新報だったのね。父親が連載してるわw
島袋 そうなんですよ! 矢崎さんのお父様と同じ紙面に載せていただいて、ホントご縁を感じています。
▲プロフィールにちゃんとEngadgetって書いてくれたのね、偉い偉い。週刊アスキーってより、ほとんどリスキーだったような気がする
──「しくじりから学ぶ」ってのが、いかにもプリンスらしいね。むりやり5Gにも掛けたらよかったのに。石川さんの本バカ売れらしいよ。
島袋 末永く売れたらというあざとい気持ちもあり、長持ちする内容を心がけましたw TV番組は意識してますが、私自身の失敗談に基づいているわけではなく、リアルな事例から子供たちにネットとの向き合い方を学んでもらう趣旨です。鈴木朋子さんの著書は年頃のお子さんを持つ親御さん向けでしたが、この本は子供たち自身を含め、より幅広い層に読んでもらえたらなと。
──末永く、幅広い層にと......ホントあざといわw ルビってたいへんなのよ。そういうわけで内容がスマホルールというよりネットルール寄りになっているのね。
島袋 10代にとってスマホ=ネットじゃないですか。我々のような端末好きのギークって、若い子にもいますが、ごく少数ですよね。
──鈴木さんもおっしゃってましたね。今どきの若い子にとって、ネットってリアルの延長でしかないと。
島袋 そうなんですよ、だから危険なんです。結構リアルに実名とか情報も晒してますし。
──大人が想像する以上にネット上で出会ってしまっている、と鈴木さんもおっしゃってた。
島袋 ネットで知り合った身元のわからない人と会ってはいけないって、みんな頭ではわかってはいるんです。しかし、リアルな世界に話を聞いてくれる人がいなかったりする。オジサンは下心で近付いて来ているとしても、話は聞いてくれるじゃないですか。利害が一致してしまうんですよね。
──うんうん、子供に限らず話を聞くというのは最も重要な愛情表現と思う。とはいえ、環境は各々複雑だったりするから難しい問題。やはりスマホは便利すぎたんだね。
島袋 簡単に発信できてしまいますからね。自分自身の世界が狭いから、その発信が世界につながっているという認識が薄いんです。身近な出る杭をネットへの書き込みで打つことで、人を傷つけたり、場合によっては犯罪に巻き込まれてしまう。書き込みをした人も、逆に今度は自分が叩かれる立場になることを想像して、挑戦ができなくなってしまうんですよ。
──大人もやるよね、会社や上司の愚痴をFacebookに書き込んだりさー。
島袋 はい、年齢ではないですよね。スマホを持つには、倫理観のある人間であることが大事です。
──グロにフェイクに海賊版......誘惑の見本市みたいなところだものね。
島袋 もちろん、夢もあるんです。本書は子供たちの無事故を願って書いているのでネガティブなネタが多くなっていますが、ネットがきっかけで人生開花した人もたくさんいるわけですから。ネットウォッチャーのおおつねまさふみさんって、クラスでは隅っこで傍観していたタイプだと思うんですよ。しかし、ネットのおかげで、そういう人が話題の中心になれた。
──おちゅーんは学級委員とかはやっておらんと思う、知らんけどw
島袋 インフルエンサーに対する憧れもすごく強いんです。この業界もPC世代からスマホ世代の方が増えて変わりつつあると思いません?
──まさにテレビ・雑誌世代からネット世代へという感じよね。業界は、まぁ順当に高齢化が進んでるけど、ブロガーさんとかは。
島袋 20代、30代のブロガーの方々ってファッショナブルで、華やかさを感じませんか? みんなネットが好きで、ほかの媒体に頼らずスターになった。
──ゴリミーとか見てるとそうね。同世代では? 小さなお子さんもいらして。4人はおらんと思うが。
島袋 4人は沖縄の水準でもかなり高いほうですw この本も現在の倫理観で書かれているので、末永く売りたいとは言いましたけど、時代に合わせてのアップデートは必要と考えてます。ただ、変わらないのは人を傷つけて自分にいいことは絶対にないということと、大量の情報や選択肢のなかから自分で答えや生き方を見つけるのが最も重要だということです。
──と、あとがきに書いてあるw
島袋 はい、そこが一番熱が入ってますw
──スクールの生徒さん(ご高齢者の方々)は、この辺りどうなのかしら?
島袋 また別次元ですね。先にスマホの使い方とかを理解された方が、別な生徒さんに直接教えてあげるような場面があったりするのですが、そういうときって結構、異性を意識されてますw あら、カッコイーとかw
──生まれ落ちたときから死ぬまで、人は恋の奴隷なのですなぁ。みなさん、どういうことが困難なの?
島袋 いろいろですが、まぁまずパスワードですね。Apple IDなんてIDもパスワードも長いしルールは複雑だしで、誰ひとりとして覚えられない。あれはもう制度が破綻しています。
──小中学生は何でもスクショ世代って鈴木さんの本に書いてあったけど、そこは同じ?
島袋 いやいや、スクショなんてできないです。同時押しって、相当高等なテクニックになりますw
──いつかできなくなるのかな......。今日はありがとう、ゆっくり拝読させていただきますね。改めて、童貞本出版おめでとう!
島袋 ありがとうございます。石川さんの本に負けないくらいイラストもたくさん入ってます。こたにてぃーさんという方なのですが、2年半の間にグングン画力が上がってて統一感なくなっていますw ここも隠れた見どころかと。
▲なるほど、同一人物によるイラストとは思えない......。個人的には、初期の頃のほうが独特な味があって好きかも! 連載を再構築しているので、描かれた順番に出てくるわけではないのがまた面白い
南の王子エンガジェに行く続編 pic.twitter.com/2t9gEKRKbU
- ACCN_Engadget 日本版 (@ACCN) January 29, 2020
──ゆっくりされていくのかしら?
島袋 スクールがあるので......。ただ、ウーバーイーツだけ頼んでみようかと。まだ沖縄やってないので。
──つけ麺ね。
モバイルプリンスこと島袋コウ氏著「しくじりから学ぶ 13歳からのスマホルール」は旬報社より2月3日、1540円(税込)で発売です。電子版はないそうですので、紙の匂いを嗅ぎながら読みましょう。教育機関の方へも強くオススメします(教育関係者がここ読んでいるとは思えませんが......)。