タイソン・フューリー【写真:Getty Images】

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206センチのフューリーが超至近距離での攻防で超絶ディフェンス披露

 ボクシングの元ヘビー級3団体世界王者のタイソン・フューリー(英国)が15日(日本時間16日)、米ラスベガスで行われた同級12回戦のトム・シュワルツ(ドイツ)戦で2回TKO勝利を収めた。ラスベガスデビュー戦で格の違いを見せつけ、再度の世界王座返り咲きへ弾みをつけた30歳。2ラウンドに見せたノーガードで相手のパンチを華麗にかわす、超絶ディフェンスを米興行大手が動画付きで公開。ファンからは「クレイを思い出させる」「アリがまだボクシングをやっているなんて」などと、伝説の王者モハメド・アリを彷彿とさせるとの声が上がっている。

 蝶のように舞い蜂のようにさす――。206センチの巨漢ボクサー、フューリーが軽やかに相手を翻弄した。

 2ラウンドだ。シュワルツにロープ際に詰められたが、ここから見事なディフェンステクニックを披露する。ノーガード状態のフューリーは左右の連打を、ロープも使ったスウェーで、体を左右に傾けて見事にかわす。左右、左右……。超至近距離なのに、シュワルツのパンチが全く当たらないのだ。

 そしてこの後、逆にロープに詰めて鮮やかなKO劇。まさに貫録を見せつけた。

 フューリーと契約する米プロモーション会社「トップランク」は公式インスタグラムに「触れない!」と驚愕をつづり、このシーンにフォーカス。映像を目の当たりにしたファンからは称賛が飛び交っている。

「彼はアリ以来最高のヘビー級ボクサーかもしれない」

「世界最強のボクサー」
「(モハメド・)アリがまだボクシングやってたなんて知らなかった」
「こんなに背が高い上にこの動きができるなんてフェアじゃない」
「身体と頭の動きはクレイ(モハメド・アリ)を思い出させる」
「遅かれ早かれ、彼はまたヘビー級のタイトルマッチを戦うだろう」
「真面目に、彼はモハメド・アリ以来最高のヘビー級ボクサーかもしれない」

 などと喝采が上がる中で、「経験のあるボクサーならボディーにパンチを入れる」と上下のコンビネーションを打つべきだったとの意見もあった。

 パワフルさだけでなく、華麗なテクニックも披露したフューリー。試合後にはエアロスミスを熱唱し、ファンを喜ばせていたが、WBC王者デオンテイ・ワイルダー(米国)との再戦へ向けての機運も高まってくるのは間違いない。(THE ANSWER編集部)