日本各地にはそれぞれの街や地域の方々がこよなく愛し、磨き上げられてきた絶品グルメが必ず1つや2つ存在する。

しかしその絶品グルメは、ほとんどの場合地元の人にとっては「常識」や「当たり前」のため、その街や地域以外の人にはなかなか知られることがないのが、現状である。

例えば、愛知県・安城市にある「北京本店の北京飯」や広島県・広島市にある「陽気のラーメン」、石川県・金沢市にある「グリルオーツカのハントンライス」、新潟県・新潟市にある「みかづきのイタリアン」、大阪府・大阪市にある「かどやの豚足」、長野県・上田市にある「日昌亭の焼きそば」北海道・札幌市にある「だるまのジンギスカン」などなど、さまざまな美味しいグルメがキラボシのごとく日本各地に輝きを放って存在している。

そんな日本各地に存在する絶品グルメの中から、今回は青森県八戸市が誇るソウルフードであるむつ食品ストアの「フライシリーズ」をご紹介したい。

・育ち盛りの高校生のための食べ物、それがむつ食品ストアの「フライシリーズ」
こちらのお店、八戸駅から少し離れた場所にある、コンビニエンスストアのようなお店。

1974年(昭和49年)にむつ精肉店として開業したお店は、現在は「むつ食品ストア」として地域の人々に愛されている。

こちらのお店八戸を公共交通機関を使って旅する人にはなかなかアクセスしずらいところにあるのだが、八戸の高校生でもない限り、こちらでしか「フライシリーズ」を手に入れることは難しい。

それもそのはず、「フライシリーズ」は、高校の購買で販売されているものだからだ。

もともとは、こちらのお店の店主が育ち盛りの高校生のために作った商品。1981年(昭和56年)に「フライシリーズ」作成、市内の高校の購買部に卸売りしたことから高校生の間で人気となり、八戸の高校生なら誰もが知る商品となったのだという。

現在でも1000個以上が売れるという人気商品であるフライシリーズは市内の高校で販売され、八戸のソウルフードとして多くの人々に愛され続けているのだ。

・ぜひ味わっておきたい八戸のソウルフード、4つの「フライシリーズ」とは?
こちらのお店で販売されているフライシリーズとは、グラタンフライ、チキンカツ、メンチフライ、お好みフライの4種類。

女子高生に1番人気のグラタンフライは、マカロニ、鶏肉、たまねぎが入ったグラタンを春巻きの皮でつつみ、パン粉をつけてあげたもの。

鶏肉や玉ねぎの味わい、そしてマカロニの食感、それらをホワイトソースの優しい味が包み込み、さらにその美味しい餡をパン粉で香ばしく揚げたグラタンフライは、誰もが大好きと言ってしまう味わいに違いない。

そして男子高校生に人気のフライシリーズはどちらもボリューム満点のチキンカツとメンチフライ。

チキンカツは、大きなチキンにキャベツの食感が嬉しい、食べ応えのある逸品。

全体的な味わいは非常にあっさりとしており、ストレートにチキンとキャベツの食感と味わいを楽しむことができる逸品に仕上がっている。

そしてメンチフライはしっかりと衣にウスターソースが染みた、食べ応えのある味わい。

ジューシーなひき肉と玉ねぎのしっかりと効いた餡に、濃いめのソースが染みた衣との味わいは、誰もが愛してやまない味わいに違いない。

そして、特筆したいのがお好みフライ。

キャベツ、イカ、タコ、紅ショウガ、青のりが入ったフライはまさに、お好み焼きそのもの。

キリっと引き締まったソースがたっぷりと染みた衣と具材の食感との相性は抜群で、高校での購買だけで終わらせるのは非常にもったいない、可能なら新幹線の中で販売していただきたいと思えるほど、大人のおつまみにもぴったりな味わいなのだ。

もし、旅行や出張などで八戸を訪れる機会があるのであれば、少し時間を取って、こちらのお店を訪れてみてはいかがだろうか?

きっとそこには、八戸の人々が愛する、どこか懐かしい、でもどこか新しい、そんなクセになってしまう味わいに出会う事ができるに違いないのだ。

そんな味わいを楽しんだのなら、青森のことがこれまでよりももっと好きになってしまうに違いないのだ。

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お店 むつ食品ストア
住所 青森県八戸市田面木字エヒサ沢1-69
営業時間
 月曜日〜土曜日 7:00〜20:00
 日曜日・祝日 7:00〜19:00
定休日 なし