中国メディアは、日本は本当に落とし物が見つかる国だと紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本では2016年の1年間だけで全国で177億円、東京だけでも36億7000万円あまりの現金が拾得物として届けられた。しかも、この数字はここ数年増加傾向にあるようだ。中国メディアの捜狐は7日、日本は本当に落とし物が見つかる国だと紹介する記事を掲載した。

 記事の筆者は日本在住の中国人らしく、中国では消えてしまった「落とし物が盗まれることなく、戸締りをしないですむ」社会が、日本では今でも見られると紹介。筆者の妻が、昼に駅のベンチに置き忘れたものが夕方そのままの状態で残っていたこともあったそうで、「その時はすっかり感動してしまった」と振り返っている。

 中国では夢のまた夢のような話だが、日本では「こういうことは日常茶飯事」だと記事は紹介。日本人の防犯意識も中国人に比べると非常に低く、住宅の門は非常に簡単なもので、門がない家さえあり、「防犯の措置を何もしていない」ことに驚き、「泥棒が怖くないのだろう」と分析している。

 また、財布を落としても、落とした場所がどこであっても大抵は戻ってくると伝えているが、だからこそ日本人はうっかり財布をなくしてしまうのかもしれない。年間177億円という数字は尋常ではない額であり、東京だけでも、単純計算で1日平均1000万円の現金の落し物があることになる。

 それにしても、なぜ日本はこれほど「落とし物が見つかる国」なのだろうか。筆者は、教養や品格など民度的なものに加え、法律が整備されているからだと分析。日本には遺失物法があり、拾得者は速やかに警察に届けなければならず、違反すると犯罪になるが、落とし主が見つかった場合には報労金を請求する権利があり、見つからなかった場合には3カ月の保管期間を経て所有権を取得する権利が与えられると紹介した。

 中国の広西省南寧市では先日、電動バイクで荷物の配達していた若者が、タイヤの空気を入れるために荷物を道路に置いて6分弱ほどそこを離れたところ、100個以上の荷物すべてが持ち去られるという事件が発生した。このようなニュースを聞くと、やはり日本は安心して暮らせる国だと再認識させられる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)