テレビ朝日

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 『NEWS ZERO』(日本テレビ系)の櫻井翔、『news every.』(日本テレビ系)の小山慶一郎という“先輩”に続き、報道番組のキャスターとなった東山紀之。『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)が始まったのは1年前のこと。

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「160分という長丁場の生放送に加え、東山さんはキャスター自体初めて。局内でも不安の声は大きかったです。しかし、長年、新聞記事を切り抜いてスクラップしたり、放送開始前から熱心に勉強されていたりと、普段からニュースに触れていた。期待の声もありました」(テレビ局関係者)

 放送がスタートすると、不安は結果として表れてしまう。

「10月1日の初回から3回目の放送までの視聴率は、平均4〜5%ほど。同時間帯の『サンデーモーニング』(TBS系)は、15%ほどなので完敗。放送スタート直後のこの段階で、テコ入れについてスタッフの間で話し合われたそうです」(同・テレビ局関係者)

 3回目にあたる10月15日の放送回では、『神戸製鋼』を“こうべしんこう”と読み間違えるなど、報道番組のキャスターとしては知識不足を感じさせる場面もあった。テレ朝は、まずテコ入れの第一歩として、放送開始から進行役を務めていたヒロド歩美アナウンサーを4回目の放送からコメンテーター席に移した。

「漢字の読み間違いやキャスターとして知識のなさ、また単純なトークの量など、視聴率の低迷は東山さんのスキルのなさも原因のひとつと考えられた。

 進行役の女子アナをあえてはずしたのは、東山さんのスキルアップが目的です。彼ひとりに進行を任せることで、しゃべる量を増やそうとしました」(同・テレビ局関係者)

 50代にして体脂肪率ひとケタを誇るストイックなヒガシ。自身がメインを張る番組の窮状をスタッフに任せきりだったわけではない。

「スタジオに座ってしゃべっているだけではニュースの本質を理解できないし、伝えることもできないということで、東山さんは放送開始直後から“現場に行きたい”とスタッフに話していました。しかし、テレビ朝日の上層部としては“彼は行かせられない”と、ジャニーズ事務所に“忖度”しちゃっているんです」(同・テレビ局関係者)

 また、制作会社関係者も、

「番組内に『東山勉強会』というコーナーがありますが、実際にスタッフの打ち合わせでも、定期的に東山さんにも参加してもらって企画を決める“ヒガシ勉強会”があります。彼自身、ほかの報道のキャスターに比べて知識量などで劣っていることは誰よりもわかっている。

 その差を少しでも埋めようとスタッフからニュースを解説してもらう、まさに“お勉強会”です。また、報道ではないですが、長年『ビビット』(TBS系)でメインMCを務めているTOKIOの国分太一さんにも、番組の進行などについて相談していたみたいですよ」

 これらのテコ入れやヒガシ自身の努力によって、視聴率は上向いている。

「今年2月に視聴率6・5%をとったときには社内に《番組最高視聴率》という貼り紙がされました。その日の放送はフィギュアの羽生選手や将棋の藤井聡太くんのニュースがあり、名古屋地区の視聴率は7%。

 スタッフの間では、“これで番組をたくさんの人に1回見てもらえたし、高齢者には東山さんは時代劇でおなじみの顔、おばちゃん層には少年隊のころから顔なじみだから先行きは明るい!”なんて声があがりました」

事務所に忖度しない厳しめコメントも

 また“後輩”たちのニュースも、幸か不幸か注目を集める理由になっている。ここ最近は、不祥事を中心にジャニーズに関するニュースが多く、そのため後輩たちに“何か”あるたびに、東山がどうコメントするかが注目される。

「元TOKIOの山口達也さんのわいせつ事件の際には、事務所のジャニーさんやメリーさんに直接話を聞いてくれました。副社長のジュリーさんでは決断ができず、このままズルズルしそうな状況を見かねたメリーさんが解雇を決断したという裏事情を東山さんが確認してくれたんです」(前出・制作会社関係者)

 また、NEWSの小山慶一郎と加藤シゲアキの未成年との飲酒が発覚した際も反省を促すなど、事務所に忖度せず、厳しめにコメントした。

「ジャニーズのニュースはやはり注目を集めますし、そこへの言及はほかのキャスターにはできないことですからね。

 悪いニュースだけでなく、滝沢秀明さんの引退に関しては、“90歳過ぎても舞台に立つのが僕の夢ですから、それをタッキーにプロデュースしてもらおうと思っている”と話しています。

 ほかにも、木村拓哉さんの娘のkoki,さんと会ったときの話や、岡田准一さんや森田剛さんの結婚時には彼らの性格を話すなど、あまり語られなかった部分を積極的に出していますね。まぁそれが報道のキャスターとしてどうなのかというのは別にして(苦笑)」(テレビ誌ライター)

 東山の努力はあったが、一部では「1年で打ち切り?」といった報道も続いた。しかし、スタッフたちの間では「絶対にそんなことない」というのが共通認識だったという。なぜならテレ朝が日曜の朝にニュース番組を始めるにあたって、東山をキャスターに抜擢したのはテレ朝の早河洋会長だったからだという。

「まさに、会長の“鶴の一声”で東山さんに決まりました。東山さんが出ているテレ朝のドラマは評判がいい。“ドラマで人気なのだから、ニュースの司会にもピッタリだろう”ということです。視聴率がふるわなくても最低4〜5年は続けるという“密約”があると言われています」(前出・テレビ局関係者)

 ストイックな努力で視聴率は、ふたケタに……。