働き方改革が法制化し、いよいよ人事担当者は本格的に時間外労働の上限規制などに取り組まなければならない。そこで、働き方改革に役立つサービスを提供している企業を厳選し、サービス内容についての取材を行った。

 時間外労働の上限規制に抵触しないよう、残業削減や生産性向上を目標とする企業が増えている。

 プロスタンダードは「働き方改革のコンサルティング」を行っており、企業の残業削減と生産性向上の2つの側面から企業の働き方改革実現を支援している。 働き方改革の施策は2、3部署でスモールに始め、成功事例を創出しながら他部署での再現性を期待してもらいつつ、推進側(人事等)が成果を出せる戦略と具体的施策を描けるようにしている。

 また、社員にとっては「やらされている」という感覚を持つことが多いが、プログラムに働き方を変える意義を見出し、部署のビジョンも明確にするワークショップを組み込んでいる。働き方改革を実行する意義を自分たちで描くことにより、一人一人が納得感を持ち、自分ごととして取り組めるようにしている。 今後は中堅・中小企業でも導入できるようなプログラムをつくり、さらにサービスを広げていく予定だ。 働き方改革を実行するためにノー残業デーなどを設ける企業も多数見られるが、一時しのぎにしかならず、形骸化してしまうことが多い。

 セントワークスは「働き方見直しコンサルティングサービス」として研修やセミナー、コンサルティングを通して、企業の働き方改革実行に向けた意識改革や風土改革を行っている。 特徴は、社員が自分ごととして問題意識が持てるようなワークを研修などに多く取り入れている点と、企業の状況に合わせて内容がカスタマイズできる点だ。

 これにより、社員はよりリアルに働き方改革の必要性を感じ、そして進め方を体験することで同社の支援が終了してからも働き方改革の推進を自走することが可能。実際にコンサルティングを受けた企業は、残業削減しつつ売上が上がっている部署が多い。 今後は、働き方改革の進め方に悩んでいる担当者に向けて勉強会などを通じて、ノウハウを共有していく予定。 働き方改革の一環で、今後多様な働き方の拡大が予想される。

 みらいワークスはフリーランスで活動するコンサルタントなどのプロ人材と、企業とのビジネスマッチングサービスを提供している。

 クライアント企業とプロ人材の間に同社が入るため、企業にとって会社を通すことによる安心感と品質が保証されるメリットがある。

 登録しているプロ人材の数は7000人超と、企業が求める結果を導き出せる最適メンバーを選任することが可能。その他、プロ人材が業務委託契約にて企業で短期間稼働し、その後両者フィット感をすり合わせて転職支援を行う「大人のインターン」も開始した。

 岡本祥治代表は、フリーランスなど多様な働き方を実践する個人の活躍を通じて日本を元気にするという理念の元、企業・フリーランス双方にとって価値ある機会の創出を目指している。今後もライフステージに合わせ、多様な働き方を実現するプラットフォームを提供していく。 時間外労働の上限規制により労基署の監督・指導が一層厳しくなることが予想される中、企業は労務リスクへの早急な対応が求められる。

 イノベーションネクストの「残業改革ロボ RooPA」は、ホワイトカラー業務を効率化、自動化するRPA。パソコンで行われるルーチンワークや定型作業をソフトウエアが記憶し、高速で自動化し処理する仕組みだ。 簡単なデータ検索や加工・抽出だけでなく、労働時間集計、社員査定管理など、ルール化された作業のほとんどに対応可能。また、人が行うよりもミスなく早く24時間365日作業できるため、今まで業務時間を圧迫していたバックオフィス業務にかかる時間が大幅に削減され、残業削減につながる。