NTTドコモの新料金「ベーシックプラン」が画期的なワケ 実際の使用量でどれくらいオトクになるのか?

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NTTドコモは4月27日、新しい料金プラン「ベーシックパック」「ベーシックシェアパック」を発表しました。
新料金プランは、データ通信の利用量に応じて通信料が段階的にあがっていくデータプランです。
・使わなければ安い
・多く使っても一定額の請求にとどまる
というプランで、使い方次第では今までよりも安くスマートフォンを利用できます。

従来のNTTドコモのスマートフォン向けにはない画期的なプランです。

そこで今回は、具体的に
・今までよりも安くなる理由
・新プランのメリット
を解説していきます。

○あまり使わない人ほど安くなる ?
ベーシックプランの恩恵を受けやすいのは、
あまりスマートフォンでデータ通信を行わないライトユーザーです。


プランに定められた下限料金は1GBまでの利用の場合


NTTドコモで、最も月額料金が安いのは、
2GBまで使える「データSパック」 3,500円です。

一方、ベーシックパックでは、
1GBまでの利用であれば2,900円で利用できます。

つまり「データSパック」でも月の通信量が余るユーザーにとっては、今までよりもスマートフォンの月額料金を安くすることができるのです。

また、ベーシックパックでは、月に「3GB」を使うケースは、ユーザーにとってお買得な設定になっています。

データSプラン(2GB) は、3,500円
データSプラン + 追加容量1GB(計3GB) = 4,500円
ベーシックパック(3GB利用時) = 4,000円

上記の通り、ベーシックパックではデータ通信を使わなかった場合のデータ通信料が安いだけでなく、3GBほどの使った場合でも、従来プランよりも安く利用することが可能になっているのです。


○ドコモでも自分の使い方にあった料金が選べるようになる
もちろん、ベーシックパックの恩恵は「使わない人」以外も受けられます。

普段は通信量を多く使わない人でも、旅行や出張時などでは、データ通信量は増えます。
こうした際、通信量の少ないプランの場合、早々に月の通信量の上限に達し、速度制限がかかってしまいます。

しかしベーシックプランであれば、最大で20GBまで段階的に料金があがっていく仕組みなので、通信制限を受けたり、追加料金が発生したりすることが無くなります。

つまり、たまにデータ通信量が増える月があっても
・通信速度が遅くなる
・追加データ容量の購入で支払いが増える
といったストレスなく利用できるように進化しているのです。

また、基本料金プランについても、ベーシックプランでは「シンプルプラン」と組合せ契約できるようになりました。


NTTドコモといえば「カケホーダイ」のイメージが強いという人も多いはず


シンプルプランは
・国内通話24時間定額
・5分までの通話定額
・無料通信分
といった、通話料金の割引が一切ない代わりに、基本料金が毎月980円とNTTドコモがスマートフォン向けに提供する基本料金プランでは最も安いプランです。

現在のNTTドコモの料金プランは当初「カケホーダイ・パケあえる」と称し、どのデータプランを選択しても通話定額を必須とする料金体系で批判的な声が非常に大きくなっていました。
順次、基本料金の安いプランが追加され、組合せできるデータプランの幅も広げてきた歴史もありますが、今回ベーシックパックの追加で「最もデータ容量が小さい1GB」でも、最も安い基本料金と組合せることが可能になったのです。


NTTドコモの今回のプランは、スマートフォンが多く普及した今の時代にあわせて、
・一人一人にあった適切なプラン
・一人一人にあった適切な料金
を実現する画期的なプランとも言えるでしょう。

KDDI(au)も昨夏から「auピタットプラン」で、利用データ量に応じて料金が変わる段階制プランを取り入れています。

今後のスマートフォン向けの料金プランは、「段階制プラン」にシフトしていくのかもしれません。


迎 悟