国土交通省は2018年3月27日、1月1日時点での公示地価を発表した。1位は東京都中央区銀座の「山野楽器」銀座本店前で、1平方メートルあたり5500万円と目が飛び出そうな価格となっている。2位から4位も銀座が独占し、ようやく5位で東京都千代田区丸の内の「丸の内ビルディング」がランクインしており、やはり「ザギン」の地価の高さは圧倒的だ。


山野楽器銀座本店(画像はwikimedia commonsより。Kanesueさん撮影)

ただ、ここで少し気になるのは、全国で一番安い土地とはどこなのだろう、ということだ。Jタウンネット編集部の記者のような庶民からすれば、土地を買うにも安いに越したことはない(そもそも買える土地があるのか?)......そう考え、とりあえず全国で公示地価がもっとも安い土地がどこにあるのか、調べてみることにした。

最安は1平方メートルで500円

そもそも、日本には4つの公的な土地の評価方法がある。

(1) 国土交通省が行う「地価公示」
(2) 都道府県知事が行う「都道府県地価調査」
(3) 国税庁や国税局長が行い、相続税の計算に用いる「相続税路線価」
(4) 総務省や市町村長が行い、固定資産税の評価に用いる「固定資産税路線価」

今回の「公示地価」は(1)で、わかりやすく言うと、国による土地価格のガイドラインだ。この価格を基準に、土地の売買や不動産鑑定が行われる、ということになる。新聞などで大きく取り上げられるのも、この「公示地価」なわけだ。

新聞に目を向けると、どうやら今年は地方圏の地価が上昇しているとか。ひとまず紙面から探してみよう! と意気込んだものの、あまりの文字の細かさにたじろいでしまった。


ただただ細かい(18年3月28日付の日本経済新聞 第2部より)

「このご時世、公示地価をネットで調べられるのでは」

――そう直感したデジタルネイティブ世代の筆者は、早速、国土交通省のホームページからあっけなく検索サイトを発見。

今回、住宅地と商業地に限って調べたところ、全国で一番安かったのが、住宅地の「北海道勇払郡厚真町字軽舞280番」で、価格は1平方メートルあたり500円と、ワンコインで土地が買えることになる。ためしにGoogleマップでどんな場所なのか見てみると、

海外の地方を思わせるほどにのどかな場所だ。道道924号線が通っていることから車での移動が必須になるのだろうが、しかしこれで松屋の「牛めし」の特盛と同じ(18年3月時点)500円とは安いものだ。あくまで公示地価なので、実際に売買される価格とは異なるが、もしかしたら、あなたも土地を買えるかもしれない。どのように使うのかは、あなた次第だが――。