2018年1月25日、この4月に民営化される大阪市営地下鉄の運営を引き継ぐ新会社・大阪市高速電気軌道株式会社(大阪市交通局100%出資)の愛称が、「Osaka Metro(オオサカ メトロ)」に決まったことが、大阪市から発表された。大阪市交通局ウェブサイトでも、「地下鉄新会社の愛称・ロゴが決まりました」という告知も出されている。

実は、Jタウンネットでは、約1年前、大阪市営地下鉄・バスを民営化するための議案が、大阪市議会で可決されたことを取り上げ、民営後の愛称についてのさまざまの意見を紹介した。(参照:大阪メトロ、略して「大トロ」!? 民営化の市営地下鉄「愛称」めぐり意見乱立)。

そこで、次のような質問で、1クリック投票を呼びかけてみた。

「(大阪市営地下鉄の愛称)あなたはどんな名前がいいですか」

はたして、その結果は......?

大阪府で2位にランクインした「大トロ」?

「(大阪市営地下鉄の愛称)あなたはどんな名前がいいですか」という問いかけに対しての結果が、下のリストだ(総投票数633票、2017年3月30日〜2018年1月25日)。大阪府(左)と大阪府以外(右)のベスト5が、記されている。


「(大阪市営地下鉄の愛称)あなたはどんな名前がいいですか」調査結果(Jタウンネット調べ)

大阪府の1位は「大阪地下鉄」で、31.2%である。そもそもの名称が「大阪市営地下鉄」であり、「大阪」「地下鉄」という名に対する愛着は、大阪府民の中に根強いようだ。民営化されるにあたって、「市営」だけ取ればええやん、という反応なのだろうか。

一方、2位にランクインしたのは、「大トロ」、24.7%である。大阪メトロを略して「大トロ」、覚えやすいし、美味しそうだし、一度聞いたら二度と忘れないだろう。なんとも大阪らしい、しゃれの効いた呼び名ではないか。

3位は「大阪メトロ」、20.8%だった。東京地下鉄株式会社の愛称が東京メトロであることから、「大阪メトロ」という愛称がすんなり受け入られることは想像できる。

以下、4位「大阪サブウェイ」、5位「地下鉄」と続いている。

大阪府以外のランキングを見てみよう。1位は「大阪メトロ」、36.3%だ。やはり東京メトロの知名度の影響は大きいだろう。2位に「大阪地下鉄」、18.5%。やはり長く親しまれてきた愛着の強さをうかがわせる。大阪府内の結果から見るとやはりそれほど高くはない。以下は3位に「大トロ」、4位に「大阪サブウェイ」が付けている。


「Osaka Metro」ロゴ(大阪市交通局ウェブサイトより)

さて実際に決まった愛称はというと、「Osaka Metro(オオサカ メトロ)」であり、さらに全て英文表記になった。

「Metro(メトロ)」は世界の主要な都市の「地下鉄」を表す言葉として、世界的に認知されている名称であり、大阪の「さらなる国際化を見据える」という狙いが込められているとのことだ。漢字とカタカナの表記ではなく、英文表記のみにする狙いは、海外からの訪問客(インバウンド)への対応の一環だろうか。大阪はますます国際化を目指すようだ。

人気の高かった「大トロ」は落選した。やや残念な気もするが......。