阿佐ヶ谷にある神社「阿佐ヶ谷神明宮」(東京都杉並区)で頒布されている「神(かん)むすび」というブレスレット型のお守りが、お洒落でかわいいとインターネット上で評判になっている。

調べてみると、トラベル情報サイトなどでも取り上げられているほか、ツイッター上でも購入者がその写真を投稿しており、思わず誰かに見せたくなるお守りのようだ。どちらかといえばカバンのポケットなどにそっとしまわれている印象のあるお守りだが、一体どのようなものなのだろうか。

お守りを求めて多くの女性が

阿佐ヶ谷在住の記者は神明宮の存在こそ知っていたものの、恥ずかしながら「神むすび」についてはまったく把握していなかった。せっかくならば実物を手に入れようと考え、遅めの初詣も兼ねて神明宮に向かった。


2009年に改修を行ったとのことでかなりきれいな社殿だ

阿佐ヶ谷神明宮の公式サイトによると、御祭神は天照大御神(アマテラスオオミカミ)、月読命(ツクヨミ)、須佐之男命(スサノオノミコト)となっており、神道に詳しくない人でも名前は聞いたことがあるレベルの神様が祀られている。

江戸時代から庶民の信仰があつく多くの人が参拝していたとのことだが、現在でもそれは変わらないようだ。記者が訪れたのは1月15日と、初詣にはあまりにも出遅れたタイミングだったにもかかわらず、神社には多くの参拝客が訪れていた。

参道を進み、正面に見える「瑞祥門」を通り抜けると目の前が拝殿となるが、記者の目に入ったのは左隅にできている人だかりだ。もしやと思い覗き込んでみると、お札や破魔矢、御朱印帳と共に、話題の「神むすび」が並んでいた。その数なんと19種類。公式サイトでは「当宮独自のお守り」と説明されており、

「最終奉製が当社の巫女による為、数の限定をご了承下さい。(中略)限定数を終了した場合、奉製にお時間を頂くこととなります」

との注意も記載されている。

先端の穴が開いている部分に反対側のひし形の部分を通すことでブレスレットのように身に着けることができ、カバンに付けたり携帯電話等のストラップにしたりと、さまざまなつけ方ができるという。


わざわざ頒布場所近くにサンプルが掲示されていた

色違いのもののほかに、月読命をイメージした月があしらわれたものもあり、想像していた以上にファッショナブルで華やかなお守りだ。サンプルの前でも多くの若い女性がどの色を選ぶか悩んでいる姿が見られた。

5種類ほど購入していた女性に話を聞くと、「神むすび」の話を聞いてわざわざ区外から参拝に来たという。

「見た目も可愛いので、カバンの取っ手につけようかと考えています。5本全部をつけるわけではなく、友人へのお土産用です」

確かにこれならお土産として渡しても喜ばれそうだ。中国からの観光客だという女性も、ガイドブックに掲載されているのを見かけて、どうしても欲しくなり参拝に来たと話してくれた。「全部買いたいけれどそれは難しいので」と、悩みぬいて3種類を購入していた。


季節限定版は華やかな装飾が特徴

時期によって限定版も頒布されるようで、眺めているとコレクター欲が刺激され、ついつい全種類揃えたいという思いが湧きあがってくる。しかしその衝動は抑えて、今回は家人の分も含めた3種類を購入した。


記者の好みは地味目だ

ちなみに、阿佐ヶ谷神明宮の公式サイトによると、参拝が困難な場合や遠方に住んでいる場合にのみ、「神むすび」に限り送付を受け付けている。初穂料と送料を添えて現金書留で申し込むことで、受け取ることが可能だ。「神むすび」が欲しいが阿佐ヶ谷はなかなか行けない......、という人は公式サイトを見て欲しい。