JR東日本が、2018年1月9日〜2月27日まで、東京とその近郊の駅65か所で実施している「機動戦士ガンダムスタンプラリー」をご存じだろうか。いつも利用している駅にガンダムのポスターやスタンプ台が置かれていることに気が付いた人もいるかもしれない。

各駅に作中に登場したキャラクターやモビルスーツ(モビルアーマーも)が配置されており、JR東日本の公式サイトではどの駅にどのスタンプが設置されているのか確認することができる。それなりにガンダムが好きであれば、眺めているだけでなかなか面白い。その中で、記者が気になる駅がひとつある。茨城から唯一参加している「取手(とりで)駅」だ。


画像は取手駅西口(くろふねさん撮影、Wikimedia Commonsより)

東京はタムラ、新宿はザク

まずは取手以外の駅を見てみよう。大きな駅では、東京にホワイトベースの料理長だった「タムラ」が配置されている。記者の記憶では作中で塩が足りないと騒いで面倒なことになった印象しかない。新宿は「ザク」、渋谷は「ザクレロ」、池袋は「グフ」。余談だが、記者の好きなMS「ズゴック」は浜松町だ。

中には赤羽の「アカハナ」、ザビ家の末子で王子様ポジションと言えなくもない「ガルマ」が王子、と言葉遊び的に配置されていると思われる駅もあり、このあたりは「なるほど」と思わされる。ちなみに、JR東日本の公式サイトによると、各駅に配置されたスタンプは「各駅の希望をもとに抽選で決定しました」とあり、駅の規模や知名度などは関係ないようだ。

問題は取手だ。上野から常磐線に乗っても40分近くかかるなかなかの難所で、上野より西側から移動すればさらに時間がかかる。こうした事情もあってか、スタンプラリーのゴール駅のひとつになっているが、配置されているのは「ジョブ・ジョン」なのだ。

創通・サンライズの機動戦士ガンダム公式サイトに掲載されているジョブ・ジョンの解説は「ホワイトベースの予備パイロット」とされ主にガンタンクやガンペリーのサブパイロットにつくとなっているが、記者は完全にメカニックのひとりだと誤認していた。作中でもちょくちょく登場しているのだが強く印象に残っておらず、スタンプラリーの他のメンツに比べると地味な感は否めない。ツイッター上でもそのことを指摘する声が多く見られる。

1駅前の我孫子には「ブライト」、3駅前の柏には「ビグザム」とインパクトのあるキャラクターが配置されているせいか、余計に「なぜジョブ・ジョンなのか」という印象を受ける。さらに駅に掲示されているポスターと思われる画像を見ると、

「利根川を越えてやっと辿り着いたスタンプのキャラクターは『ジョブ・ジョン!!』 なんか取手駅っぽいですよね 笑」

と、やや自虐的なメッセージも掲載されていた。取手はジョブ・ジョン枠ということなのか――スタンプラリーを主催するJR東日本東京支社・広報課にJタウンネットが確認すると、「各駅のスタンプの配置については、足を運んでいただいたお客さまのご想像にお任せしたい」という。

「当時ガンダムを見ていた方に、各駅に足を運んでいただければと考え実施しているイベントなので、自由な解釈で楽しんでいただければと思います。実際に取手駅に行っていただくことで、『なるほど、ジョブ・ジョンだ』と感じられるかもしれません」

ツイッターでも、取手の配置に納得する声がないわけではない。

ちなみに、記者がわかるような気がしたのは大塚の「ビグロ」だ。君はわかることができるか。