メジャー挑戦を正式表明した大谷翔平【写真:田口有史】

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新ポスティング制度施行に向け、来週にも進展ありか…

 日本ハム大谷翔平投手が今オフのメジャー挑戦希望を表明して以来、日米両国のメディアを「大谷」「Ohtani」「Otani」の文字が賑わせている。まだ日米間の新ポスティング制度が決まらず、大谷の米移籍に向けて正式な手続きは何も始まっていないが、13日(日本時間14日)から行われていたGMミーティング期間中も、大谷の移籍先候補として有力なチームの名前が飛び交った。GMミーティングとオーナーミーティングが終わった17日(同18日)、MLB公式サイトでは今オフ注目案件の特集記事を掲載。その中で「大谷獲得の最有力候補はヤンキース」と伝えている。

 記事によれば、米スポーツサイト「ファンラグスポーツ」の敏腕記者で「MLBネットワーク」でコメンテーターも務めるジョン・ヘイマン記者は「ヤンキースのライバル球団の多くは、ヤンキースを最有力候補だと見ている」と伝えたという。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは、今夏自ら来日して大谷を視察。獲得に向けた積極的な姿勢は周知の事実だ。ヤンキースには田中将大投手が所属している他、OBには松井秀喜氏もおり、本拠地ニューヨークは世界有数の大都市で、日本人が生活するにも不自由はない。ヘイマン記者は、生活環境という点から前田健太投手がいるドジャースも有利だと見ている。

 一方、米スポーツ局「ESPN」公式サイトによると、ヤンキースのオーナー、ハル・スタインブレナー氏は大谷について質問されると「まだ何も始まっていないから、その件に関しては本当にコメントすることはないんだ」としながらも、「動き出したら喜んで意見を言わせてもらうよ」と含みを持たせた返事をしたという。

 大谷の米移籍実現に向けて大前提となる日米間の新ポスティング制度は、現在、MLBとNPBが大筋合意した案をMLB選手会が精査している。返答締切は20日(同21日)に設定されているという現地報道もあり、早ければ週明けにも何らかの進展が期待される。大谷が正式にポスティングされた時、ヤンキースのスタインブレナー・オーナーはどんな言葉を発するのか、興味深い。(Full-Count編集部)