CBS MarketWatchによると、7日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月物は、米エネルギー省が7日、大型ハリケーン「カトリーナ」被害で操業を停止していたメキシコ湾岸の石油関連施設が年内にも操業再開しフル稼働となると発表し、復旧作業が進んでいることに加え、原油高を抑制するため、国際的な石油備蓄の取り崩しが行われていることから、供給不安が後退して、売りが優勢となり、前日比1.59ドル安の1バレル＝64.37ドルと3日続落した。

　　また、ガソリン先物も同3.28セント（1.6％）安の2.0222ドルで引けた。暖房油も、同9.2セント安の1.9623ドルで引けており、いずれも8月29日以来の最安値で引けた。天然ガスは同45.6セント安の100万Btu＝11.201ドルだった。

　　一方、新たに発生した熱帯性低気圧「オフィーリア」が今後、メキシコ湾岸での石油関連施設の復旧作業に悪影響を与えるとの懸念も広がっており、加えて、米エネルギー省が8日に発表する2日の週までの週間石油在庫統計で、原油、ガソリンともに在庫の減少が見込まれていることから、供給不安が再燃する可能性もある。原油在庫についての市場予想では、投資大手ファイマットが前週比1050万バレル減、金融大手ワコビアが同約1000万バレルの減少を見込んでいる。また、ガソリンについては、ファイマットは同920万バレル減、ワコビアは同約1000万バレル減少するとしている。

　　また、米エネルギー省は8日、2日までの週の天然ガス在庫も発表する予定で、市場予想では、ファイマットが前週比310億立方フィートの増加、ワコビアも同200億立方フィートの増加になるとしている。【了】