CBS MarketWatchによると、6日の米株式市場は、原油価格の抑制のため、米国内外での国家石油備蓄の一部取り崩しの動きを受けて供給不安が減少し、原油価格が急落し始めたことに加え、朝方発表された米ISM（サプライマネジメント協会）の8月の非製造業景況指数が、市場予想を上回る65.0となり、7月の60.5から大幅増の昨年4月以来の高水準となったことから、市場では景気拡大感が強まり、ダウ平均株価指数は2週間ぶり、また、ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数とS&P500株価指数は3週間ぶりとなる高値をつけ、全面高の展開となった。

　　ダウ平均株価指数は、前週末比141.87ドル（1.4％）高の1万0589.24ドルとなり、7月8日以来約2ヵ月ぶりの3けたの伸びを示し、大幅反発した。ナスダック総合株価指数も25.79ポイント（1.2％）高の2166.86と反発し、7月8日以来の高い伸び幅となった。S&P500株価指数も15.38ポイント（1.3％）高の1233.30と反発、4月21日以降の伸び幅を示して引けた。

　　個別銘柄の動きでは、米銀行大手のBOA（バンク・オブ・アメリカ）が米清涼飲料大手のコカ・コーラの業績が予想を上回っていることを好材料視し、投資判断を「バイ」に引き上げたのを受けて、前週末比1.41％高の44.52ドルで引けた。また、ガソリン価格の高騰による外食産業への悪影響の懸念から、先週5％近く値を下げていた米ファーストフード大手のマクドナルドは、同2.4％高の32.66ドルに値を戻して引けた。米パソコン大手のアップルコンピュータは、人気の携帯型デジタル音楽プレーヤー「iPod」の新製品が今週にも発表されるとの見通しから、同5.6％高の48.80ドルに急伸して引けている。

　　一方、大型ハリケーン「カトリーナ」の復興関連事業で需要が増加するとの見通しから、8月末以降の株価が8.3％上昇していた米建設機器大手のキャタピラーは、米証券大手のメリルリンチが同社の投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に引き下げたのを受け、同0.45％安の58.51ドルで引けた。【了】