新幹線が停まる大阪市内の新大阪駅で、3万円の駅弁が売られているとツイッター上で画像が投稿され、「買う人がどれだけいるのか」と話題になっている。

「日本一の牛肉弁当」――そう値札に書かれた見本品には、高級そうなステーキ肉などが3か所に盛られ、1人前以上のボリュームにも見える。

神戸牛のフィレ中肉のステーキなどが盛られ

この弁当は、「極」のネームが付けられ、消費税込みなら3万2400円だ。

ツイッター上で2017年7月6日夕、「3万円の駅弁、すんごい...」として、画像がアップされると、そのインパクトの強さで注目を集めた。


3万円の駅弁がこれ

この弁当が売られていたのは、新大阪駅の改札内にあるショッピングモール「エキマルシェ新大阪」に出店中の「神戸ビフテキ亭DELI」だ。その公式サイトなどによると、神戸牛のフィレ肉の中心部を使ったシャトーブリアンと神戸牛のサーロインのステーキ、黒毛和牛のローストビーフを使っている。販売は、その場で注文を受けて作る形を取っている。

ただ、普通の牛肉駅弁とはケタが違う値段なだけに、やや敬遠気味の声が漏れている。

そこで、本当に売れているのかどうか、Jタウンネットは7日、神戸ビフテキ亭DELIの竹中秀夫店長に話を聞いてみた。

「土日をメインに、週に1、2個は売れる」

「売れるのは、土日をメインに、週に1、2個ぐらいですね。お金持ちというより、普通の方が買っていかれます。家族の誕生日や結婚記念日などのプレゼントに買われることもあるようです。常連の方もおられますよ」

3万円でも「駅弁」だとしており、新幹線に乗ったりするついでに買っていく客もいるそうだ。

この駅弁は、神戸牛を食べてほしいという社長の意向で、15年12月のオープン当初から販売している。

値段だけ見ると高いようだが、竹中店長は、実はお買い得だと明かす。

「レストランで出すと、5万円はする内容なんですよ。でも、売れにくいので、3万円に落としました。お弁当は、一人前の分になっていますが、肉は合計300グラムありますので、カップルや夫婦で一緒に食べられる方も多いですね」

予約もいらず、5〜10分で焼いて出すので、出来たてを食べることができるという。また、ステーキと合うので、ガーリックチップを入れているが、抜くこともできるとしている。

実は、3万円の駅弁が本当に売れるのか、毎日放送(大阪)が16年5月11日に放送した「魔法のレストラン」で検証していた。番組を見ると、1週間で2人が買っており、大阪府吹田市在住の主婦(40)は「東京から友人が来るので、神戸牛の弁当を食べさせたくて」と話していた。オープンから半年間もこのペースで売れていたといい、「駅弁」の人気は現在も続いているようだ。