高校野球ドットコム座談会 「今年の和歌山は20校〜30校にチャンスあり??」

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いよいよ本日抽選!

 24日、第99回京都大会の組み合わせ抽選会を行われる。今回も、副編集長・河嶋 宗一がMCとなって、近畿地区を主に取材する松倉 雄太さんと、高校野球レポーター・芹さんをお招きし、今年の和歌山の勢力図について語りました。今回も対談の内容の動画を見ていただき、動画で語り切れなかったところ、補完したところをコラムを読んでいただければと思います。

今年の和歌山は20校〜30校にチャンスがある

 今年の和歌山は智辯和歌山がほんの一歩だけリードしている状況だ。

平田 龍輝(智辯和歌山)

 智辯和歌山の主力選手を紹介すると、投手陣では北拓海、黒原 拓未のサウスポーコンビ、183センチ81キロと恵まれた体格から140キロ近い速球を投げ込む平田龍輝も、高嶋仁監督期待の2年生右腕だ。

 打者ではスラッガー・林 晃汰では腰を痛めて試合には出られなかったが、復帰の見通しがつけば、楽しみな布陣になりそう。また1年生の黒川史陽の期待が高く、近畿大会では3番サードで起用された。黒川は、1993年、上宮優勝時の主将だった黒川洋行さん(元セガサミーコーチ)の次男。長男の黒川 大雅選手(現・九州共立大)は、昨年、日南学園の選手として甲子園に出場をしている。

 今年の智辯和歌山のカギを握るのが正捕手となった蔵野真隆。昨秋の近畿大会ではいきなり先頭打者本塁打を打つなど長打力抜群の選手だが、中学以来の捕手へ戻り、1997年夏の甲子園優勝時の捕手だった中谷仁コーチから配球のイロハを学んでおり、いつも試合後では2人で、反省会を行っているそうだ。

中川 虎大(箕島)

 こうしてみると智辯和歌山は力があるようにみえるが、松倉さんが地元・和歌山の新聞記者に話を聞くと、春の結果はあてにならず、20校〜30校にチャンスがあるという。準優勝の県立和歌山商は、エース・高須翔真が中心となって粘り強く勝ち上がってきた。そしてベスト4の紀北工は、近大新宮と対戦して、9回裏、10点をとって、大逆転サヨナラ勝ちを収めて、その勢いのままベスト4まで勝ち進んだ。松倉さんは選手たちに話を聞くと、「野球はゲームセットまでわからないということ体感しました」と話したという。

 また今年は春に勝てていないチームも怖い存在。秋優勝の和歌山東、準優勝の高野山、昨夏甲子園出場の市立和歌山、最速146キロ右腕・中川 虎大擁する古豪・箕島にも期待がかかる。

(文・構成:河嶋 宗一)