マドリーが獲得を発表したヴィニシウス。今年3月に行なわれたU-17南米選手権では得点王とMVPをダブル受賞し、ブラジル代表の優勝に貢献した。(C)Getty Images

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 レアル・マドリーは現地時間5月23日、フラメンゴに所属するFWのヴィニシウス・ジュニオールを獲得したことを発表した。
 
  同日のスペイン紙『AS』によると、移籍金は16歳としては超破格の4500万ユーロ(約54億円)。マドリーはバルセロナやユベントスなどライバルたちとの争奪戦を制するために巨額を投じた。
 
 ヴィニシウスは今月に入ってフラメンゴとプロ契約を結び、2週間前にデビューしたばかり。3月のU-17南米選手権では7ゴールを挙げる活躍でブラジル代表を優勝に導き、得点王と大会MVPをダブル受賞した。テクニック、スピード、そして高い得点能力を兼ね備え、母国では「NEXTネイマール」と将来を嘱望されている。
 
 16歳のヴィニシウスは、「18歳以下の選手の国外移籍を禁止する」というFIFAのルールにより、マドリーへの正式な加入は18歳の誕生日(7月18日)を迎える2018年7月となる。また、2019年7月までフラメンゴに所属する契約だが、両クラブが合意に達した場合は、前倒しでスペインに渡る。
 
 そんな新星に対して、ブラジルのレジェンドたちもコメントを寄せている。23日の『マルカ』紙で、エジムンドが「トップになるための全てを備える。でもギャンブルだね」とコメント。さらに、ジーコは「慎重に、重圧をかけてはいけない」、ベベトも「偉大な選手になるための全てを持っているが、我々は落ち着くべき。まだ16歳の選手だ」と過度な期待は禁物と警鐘を鳴らす。

 類まれな才能を持ったタレントであることは間違いないが、まだプロデビューを飾ったばかりの16歳に多くを求めるのは酷というのが、OB達の見解だった。