昨年の悔しさをバネに都立八王子北が12得点快勝!

好投した鈴木(都立八王子北)

 初回から都立葛飾商にチャンスが訪れる。「初回から打たれてしまって、立ち上がりはよくなかった」と振り返ったのは背番号20の都立八王子北・先発の鈴木。1回表に連続安打で一死一、二塁の場面。4番の黒澤 陽太の打球は左前打となり、二塁走者が一気にホームに向かうも、しっかりした連携で都立八王子北は得点を許さない。

 3回表にも都立葛飾商に、二死二塁のチャンスが巡ってくる。3番永森 巧馬の三塁打で二死三塁に。続く黒澤のあたりはセカンドとライトの間に落ちそうな打球。これをセカンドで主将の吉永が好捕。都立葛飾商、あと一歩のところで得点することができない。

 「このチームは守備からリズムを作って攻撃につなげるチームです」。こう分析するのは主将の吉永。都立八王子北は守備でピンチを凌ぐと、2回に9番の鈴木が適時三塁打などを放ち3点、4回には安打3本を重ね、2点を追加する。都立八王子北はこの冬ランメニューなどの厳しい練習に手を抜かずに取り組んだ。自身も今日3安打を記録した吉永主将は「その成果が今日は出たかなと思います」と手応えを感じている様子。

 都立八王子北は昨秋悔しい経験をした。1回戦では強豪の二松学舎大附と対戦し、8対0で敗れた。秋庭監督は「1点も取ることができなかったので、このオフはバットを振るということをしっかりやってきた」と話す。

 都立八王子北は、5回にも8番関塚が今日3本目の安打、続く鈴木も2点適時打を放つなどで点差を9点に広げる。反撃したい都立葛飾商は6回、先頭の石井 隼斗が初球を強くたたくと打球はレフトフェンスを越える本塁打に。風がある中での見事な本塁打で1点を返す。

 しかし、都立八王子北の流れは止まらず、その裏の攻撃で2点を奪い、12対2でコールド勝ちを決めた。

 先発した鈴木は打者29人に対して112球を投げる力投。「背番号は20だが力はある。今日はチームに勝利を導くいいピッチングをしてくれた」と秋庭監督は鈴木を評価。また秋庭監督は次戦に向けて「1試合の重みは今日と変わらない。1球1球、1打席1打席、1イニング1イニングを丁寧に、自分たちの野球をしっかりやるということを念頭に置かせて、また明日楽しみながらやりたいと思います」と気を引き締めた。

 都立八王子北は3月20日(月)午前10時から、岩倉高校西東京運動場にて立正大立正と対戦する。

(取材・写真=編集部)

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