専門家が指摘するセックスレスの原因とは? 解消のために妻ができること3か条

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セックスレス夫婦が増加中です。セックスレスというと、出産後、妻の性欲が一時的になくなり、夫の要望に応えたくなくなる、夫からの夜の誘いを拒否する、というケースを想像するママは多いと思いますが、最近の傾向として、「夫が抱いてくれない・・・」という悩みを持つ妻がすごく多くなっているそうです。

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深刻化する夫婦のセックスレス……。解消の方法はあるのでしょうか?

恋人・夫婦仲相談所の所長で、夫婦のセックスレス問題に関する著書を多数出版されている二松まゆみ先生に、夫婦のセックスレス問題について伺いました。

あなたもセックスレス夫婦かも?

セックスレスとは、具体的にどれぐらいの間セックスをしていない状態のことを指すと思いますか?

日本性科学学会では、次のように定義されています。

『特別な事情が認められていないにも関わらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャルコンタクトが1ヶ月以上なく、その後も長期に渡ることが予想された場合をセックスレス・カップルという』

これを読んで、「え!?じゃあ、うちもセックスレスってこと!?」と焦ったママはけっこう多いのではないでしょうか?

実際、二松先生によると、20代、30代の夫婦でも、1ヶ月以上セックスのない夫婦は珍しくないと言います。中には、年2回、1年に1回、数年に1回……というケースもあります。

そして、二松先生の相談所に訪れるセックスレス夫婦で圧倒的に多いのが、「夫が抱いてくれないんです……」というケースだそうです。

セックスレスが深刻化すると、夫婦仲だけでなく、女性の美にも悪い影響を及ぼします。

満たされた良いセックスがあると、女性ホルモンが活性化し、艶っぽくなると言われています。また、精神的にも安定します。

夫婦のセックスレスは、家族のためにも、自分のためにも、早めに対策を打つことが大切です。

なぜ妻を抱けない夫が増えているのか?

なぜ妻を抱けない夫が増えているでしょうか?それは、「世間の風潮がそうさせている部分も大きい」と、二松先生はおっしゃっています。

一昔前は、男性は外で働いて、家では一家の大黒柱としてなにもせずドーンと構えているのが主流でした。

しかし今は、男女共働きが主流の時代。「イクメン」という言葉が普通になってきたように、男性は外で仕事もするけれど、子どもの世話や家事も積極的にこなすのが理想的とされていて、実際に男性が家庭に関わることが増えています。

家庭や子育てと性の世界はかけはなれており、男性にとってスイッチの切り替えが難しいのです。

また、朝から晩まで会社で働き、夜は育児や家事にも参加して……となると、疲れてセックスをする気がなくなるのも当然で、性欲低下気味の男性がとても多くなっていると感じているとのこと。

そんな男性に、「家事や育児はしっかりやってほしい、そして夜はワイルドになって迫ってきてほしい」というのは、ちょっと難しい話。考えてみると、昼間は穏やかで優しいけれど、夜になって子どもが寝るといきなりワイルドに豹変する夫というのも、ちょっと怖いですよね。

夫が淡白になってしまっているのは、世間の風潮、そして妻のほうにもある程度原因があるということです。

セックスレスを解消するために妻ができることと3つ

夫婦のセックスレス解消には、妻の努力がとても大切なようです。では、セックスレス解消には、どんな方法があるのでしょうか?3つ厳選して教えていただきました。

1: 夫の性的嗜好を探る

夫をよく観察して、「どんな女性が好きなのか?」「どんなプレイが好きなのか?」を把握してみましょう。

普段テレビを見ていて、「この女優、かわいいな〜」と言ったら、「へえ、こんな子が好みなんだ。どんなところが好きなの?」と質問して、掘り下げていきます。レンタルDVDのお店に行って、一緒にアダルトコーナーに行くのもアリです。どんなDVDを選ぶのか?が分かれば、夫の性的嗜好がかなり理解できます。

「今度、こんな格好してみようかな?」なんて言ってみれば、一気に夫のオスとしての本能が燃え上がるかもしれません。
ただ、妻があまりエロくなると引いてしまうという男性もいますから、そこは見極めが必要です。

2: 子どもが寝ている部屋以外でしてみる

子どもがまだ小さいと、家族同室で寝ているか、夫だけ別室で寝ているか、どちらかでしょう。同室の場合、

子どもと同じ部屋だと気になって気分が燃え上がらないという男性は多いです。ママにしても同じでしょう。セックスをするなら、子どもが寝ている部屋以外でするようにしましょう。

寝室以外でも、お風呂場やキッチン、玄関など、いろんな場所でチャレンジしてみるのも、マンネリ化を防ぎ、セックスレスを解消する手立てになります。温泉旅行などに出かけてみるのもおすすめです。心身ともにリラックスできますし、日常から脱することで夫の性欲に火がつくというのは、よくあることだからです。

3: プレッシャーを与えるようなことは言わない

夫に普段、プレッシャーを与えるような言動をしていませんか?

男性はプレッシャーにとても弱い生き物です。特に、性のことに関しては、女性に触れて欲しくない部分ナンバーワン!

夫が勃たない、セックスができないからと言って、「情けないわね、男のくせに」「もっとちゃんとしてよ!」と責めたり、ため息をつくなど、プレッシャーを与える言動はNG。よりセックスレスを加速してしまうことになります。

また、生活面のプレッシャーにも要注意。仕事などで大きな不安を抱えていないか?夫の話をよく聴き、気持ちを楽にしてあげるような言葉がけをしてあげましょう。

実際、仕事面で不安を抱えていた夫が、妻の「いざとなれば私もがんばるから、安心して」「あなたなら大丈夫よ」という優しい言葉がけで安心し、セックスレスが解消したケースもよくあります。

夫には、男としての自信を取り戻せるような愛の言葉を普段からたくさんかけてあげるようにしたいですね。

夫婦の寝室事情は、ママ友などに気軽に話せる話題でもなく、悶々とひとりで悩んでいるママは多いのではないでしょうか?「うちはセックスレス夫婦だ……」というママ、夫との夜の生活に不満や不安を抱えているママは、二松先生のお話を参考に、セックスレス解消に役立ててくださいね。

取材協力:二松まゆみ・・・恋人・夫婦仲相談所所長(すずね所長)・執筆家

元4万人の主婦ネットワークによるマーケティング会社経営。現在は夫婦仲、恋仲に悩む女性会員1万人を集め「結婚・再婚」を真剣に考えるコミュニティを展開。
著書に『堂々再婚〜何度でも結婚できる技術』(WAVE出版/2016)、『夫婦の「幸せ循環」を呼ぶ秘訣』(講談社/2010)『モンスターワイフ』(講談社/2008)、『抱かない男の見分け方』(スターツ出版/2007)など多数。