16日、日本テレビ「Going! Sports&News」では、13日に現役引退を発表した巨人・鈴木尚広がゲスト出演。通算盗塁成功率82.91%という“走塁のスペシャリスト”が、引退の理由や思い出に残る“ベスト盗塁”を明かした。

「すっきりした気持ちでそれに尽きる」。番組のオープニングで現在の心境を訊かれた鈴木は、こう話すと「相当な反響を頂きまして本当に愛されていたなと思いますね。(まだできるという声の方が)圧倒的に多い」と続けた。

それでも「ギリギリの中で勝負させて貰っているので何か一つでも欠けてしまうととてもじゃないですけど勝負できない。気持ちが離れるというのは僕にとっては一番離れちゃいけない部分」と説明した鈴木は、自身の“ベスト盗塁”を、2002年10月30日、日本シリーズ第4戦で松坂大輔から決めたプレーとした。

「ランナー1塁で代走に出たんですけど(盗塁は)いつでもいいってことで。ウエストしている中でよく走ったなと。今でしたら絶対走らない。やっぱ若かったんですね。結果がよかったというだけで盗塁の内容としては僕にとっては甘かった」

当時のプレーをこう振り返った鈴木。一方で最も悔しかったプレーを訊かれると、「一発勝負の人間なので、やっぱりどの場面でも失敗したのは一番悔しい。ファンの方も100%成功してくれるって見てくれますから失敗したら悔しい思いはあったんですけど、それがまた僕を強くしてくれた」などと語った。

また鈴木は、自身最後のプレーとなったCS第3戦(DeNA戦)の牽制死についても言及。「悔いが残らないといったら嘘になりますけど」と前置きするや、「やっちゃったと思いました。どうやって上向こうかなっていう感じでした。自分に対しても、どういう感じでいったらいいのか分からなかった。それだけ責任がある仕事だった」とした他、「今年もまたタイムが速くなってました」という鈴木は、スタートから2塁到着までのタイムを「3秒01を切るか切らないか。誤差もありますけど」と明かしている。